[427]副島 隆彦先生
わざわざ、私ごとに丁寧な返信を下さった事に感謝申し上げます。
特に、誰もが傍観者である中、ただ一人飛びこまれた先生の勇猛にはまさに感服いたしております。
私は先生の、撤退をというお言葉に息子や孫を東京から撤退させ、やがて大丈夫ですという、(これには良いようのない安心を頂きました、久しぶりに食事が喉を通過いたしました) その続報によって、また帰しました。
しかしながら、家族のみにでなく私もまた、先生が多くの人々への任務を負っているとお感じになっている如く、周囲への任務を担っていると感じております。年齢がそうさせるのかもしれませんgな、おそらく、誰もがそうであるのです。ここに記しませんが、私は日常を正にそのように暮らしております。
さて、先生のお考えを尊重せずというのではございません。けれど先生ご自身が避難をと仰った後で、状況が変化したように、再度また変化しないとも限りません。ですから先生がその渦中におられる事をも、私は按じておりました。
私はもう若くはございません。十分に生きた人間です。何より私なりの信念に基づいて生きております。周囲を配慮するというのも、その中に入ります。他の方々のように、私もまた先生を尊敬致しておりますが、けれど私は私なりの立場でものを考え、その中で先生のご意見を参考にして生きているのです。
先生が火中に飛び込まれた事、まさに後世に残る偉業でありましょう。それによって明らかになった事実もまた、大変に重いものであると思います。けれど前述のように、時々刻々と変化する事態に、私は先生の身を案じ、またこの同時代を生きる人々をも、共に生き抜きたいという意思を抱いているのです。その事をお伝えしたしたく、あえてここに記させていただきました。