[156]中国の内蒙古から(フフホト通信)

石井裕之 投稿日:2011/01/05 15:54

明けましておめでとうございます。中国内蒙古の石井です。
御承知の通り、中国の正月は旧暦で祝います。
が、この「陽暦」の正月の賑わいも相当のものでした。デパートも一斉に売り出しセールをやりますから、商業地区はどこもかしこも「ヒト」で溢れかえっていました。私の居る街(呼和浩特(フフホト))では、屋外は氷点下10度以下の気温です。にも拘わらずこのような状況ですからこちらの人たちの活気の度合いが知れようと言うものです。

さて、今回はここにお集まりの皆さんの中に、レアアース系の知識を持った方がいらっしゃったら是非連絡を頂きたいと思い投稿させて頂いております。
と、言いますのも私の家内の実家近辺に磁石他のレアアースの鉱脈があると言うのです。
以下に、この付近を取り巻く環境を列記します。
・場所は、内蒙古自治区の首府である呼和浩特(フフホト)市の南方50kmに位置する和林(フーリン)県。人口20万人前後の小さな町です。
・西に150km程行くと包頭(バオトウ)市があり、そこは内蒙古を代表する工業都市です。内蒙古産出のレアアースは、目下この街で精製しているようです。
・和林は、大理石(御影石系ですね)の鉱脈を持っていることで近年全国からの注目を集めました。
・蒙乳(モンニュウ)という乳製品のナショナルブランドの発祥の地であり、和林の北方には蒙乳開発区という巨大な敷地面積を持つ経済開発特別区が存在します。
・大々的にはまだ開発が開始されていませんが、石炭の鉱脈もあるようです。
・ガーネットの算出も成されています。
・土地は、全体的に黄土(黄砂)です。キナコ状の土(キメの細かい砂)で覆われ尽しています。ベントナイトのようだと言えば判りやすいでしょうか。このあたり一帯がそうだ、と言っても過言ではないと思います。
・産業の一つとして、素焼きレンガ作りがあります。その原材料も豊富に産出されます。セメント分をほとんど混ぜなくても強度が立ち上がってくるそうです。
・農業で言えば、目下トウモロコシとジャガイモをメインに生産しているようです。

・この小さな町に、高速道路が3本も付けられることになりました。
・高速鉄道も乗り入れられるそうです。
・超巨大な火力発電所(北京、天津にも送電)の建設が既に始まっています。
・内蒙古で一番大きな「物流基地」が、上記蒙乳開発区の中に出来るそうです。
・噂では、蒙乳開発区の西外れに、新たに国際線の就航を念頭においた空港の建設計画もあるそうです(フフホトには既に立派な飛行場があるのに)。
・このような片田舎に、イギリス資本の「スタンダード・チャータード銀行」の支店が去年オープンしております。ここにプレミアム口座を開設する階層の人が今の和林に居るとも思えません。
・今後3年以内に、新たに20個の工場誘致が蒙乳開発区の東側地区で決定しているそうです。
・未確認ですが、強力な磁石の原材料が採れるようです。

以上の事を総合的に考えて(状況証拠ですね)、私はこの和林という場所に、内蒙古政府(或いは和林県政府)が新たにレアアースの集積場所、或いは精製工場を作ろうと思っているのではないか、と考えた訳です。
上記のような情報から、何かお判りになる方がいらっしゃいましたら是非ご一報下さい。
ひょっとしたら、大きなビジネスになるかも知れません。