「小沢一郎前幹事長は、アメリカを助けて中央突破し、一気に総理大臣になろうとしている」
「板垣英憲『マスコミに出ない政治経済の裏話』」から貼り付けます。
(転載貼り付け開始)
2010年08月01日 20時51分59秒
「小沢一郎前幹事長は、アメリカを助けて中央突破し、一気に総理大臣になろうとしている」
◆読売新聞が8月1日付け朝刊1面で「小沢氏への議決代表戦後-検察審審査員任期満了で交代」、2面で「小沢氏出馬論高まらず-民主代表戦 第5検察審の判断注視」と報じた。
小沢一郎前幹事長について「起訴相当」の議決を出した東京第5審査会の審査員11人のうち6人は5月1日に交代し、残る5人も7月31日任期が終了して8月1日に入れ替わった。新たな審査員により2度目の議決で11人中8人が「起訴すべきだ」と判断すれば、小沢前幹事長は、強制的に起訴される。結論は、民主党代表選(9月1日告示~14日投開票)以降になる見通しという。
仮に、小沢前幹事長が立候補して当選、国会の首相指名選挙で内閣総理大臣に選ばれた後、検察審が「起訴すべきだ」と議決した場合、どうなるか。以前にも述べたように日本国憲法第75条の規定【国務大臣の特典】に従い、在任中は、起訴を免れることができる。「国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない。但し、これがため、訴追の権利は、害されない」と規定しているからである。従って、小沢前幹事長はいままさに、最後の勝負を賭けて中央突破するかどうかの重大なる決断を迫られている。しかし、小沢前幹事長は、代表選への出馬宣言はしていないものの、あらゆる事態を想定して、水面下では、直接の側近秘書ら6~7人、党対策担当秘書数人のほか、秘書軍団最低60~70人に代表選出馬の準備を命じて、着々と態勢を固めている。これらの費用は、運用資金3000億円の利息で十分に賄えているという。
◆日本の国益を考慮するなら、小沢前幹事長は、中央突破を敢行して、一気に小沢政権を樹立すべきであろう。なぜなら、現在の国内外の難局を処理できるのは、小沢前幹事長(後継は、前原誠司国土交通相)しかいないからである。財政ピンチのアメリカ・オバマ政権側も、このことを理解して、これまでの経緯を乗り越えて小沢前幹事長を頼りにしてきた。
いままで小沢前幹事長は、日本がアメリカに隷属のような関係に強く反発し抵抗し何かと対立関係にあった。それでも、アメリカが再び財政と貿易の双子の赤字を抱えて苦しんでおり、それがデリバティブの極地ともいえるサブプライムローンの破綻や強欲資本主義の極めつけヘッジファンドの失敗という文字通りバクチ経済に負けた自業自得の成れの果てとはいうものの、これを見捨てるわけにはいかない。なぜなら、日米関係は、親亀コケたら子亀もコケるという切っても切れない腐れ縁で固く結ばれているからである。日本は大東亜戦争に敗れて、アメリカの軍門に下っていながら、敗戦を喜び、豊かなアメリカ経済に助けられて、今日の経済的繁栄を築くのに成功した。朝鮮戦争、ベトナム戦争、イラン・イラク戦争、湾岸戦争、アフガニスタン空爆・イラク戦争というアメリカが仕掛けた「悪の戦争経済」の恩恵にも与ってきた。これから大戦争についてアメリカが計画しているイスラエル・イラン戦争、中印戦争、印パ戦争、第二次朝鮮戦争という壮大な第三次世界大戦という、これまた「悪の戦争経済」で巨利を得られるのも、日本なのである。
◆ところで、日本が保有しているいわゆる埋葬金の在り処(主に特別会計と特定財源)とその規模最低約600兆円についてをアメリカは知り尽くしている。アメリカはこれ狙い、日本から毎年20~30兆円もの資金を上納(米国債を買う)させる約束を取り付けることに成功した。その代わりに小沢前幹事長は、日本側から、国益に関することについは、言うべきことは言う関係、つまり、その道筋をつくることができた。この点は、ブッシュ大統領が小泉純一郎首相を「かわいいパピー(子犬ちゃん)」と呼んだように、アメリカから言われることには、何でも唯々諾々と応じてしまう「従属関係」とは全く違う。小沢前幹事長の言葉を借りれば、日本はようやく小沢前幹事長悲願の「普通の大国」への道が開かれたと言ってもよいだろう。(ちなみに、小沢前幹事長は著書「日本改造計画」を発刊する際、当初「普通の大国」というタイトルを自ら付けていたが、版元編集者が変えたという)
◆さて、埼玉新聞は8月1日付け朝刊2面に「政権は『仙谷氏頼み』-抱え込みすぎ息切れ懸念も」という記事を掲載、菅直人首相に対する忠臣ぶりをまとめている。仙谷由人官房長官は、ルース駐日大使、輿石東参院議員会長、国民新党・亀井静香会長、鳩山由起夫前首相などと精力的に会って、協力を求めて回ってきた経緯を説明している。
だが、これらは、みな空回りに終わっていたというのが、事実であり、現実であった。狐と狸の化かし合いに慣れた曲者ばかりである。簡単に協力を約束するはずもない。それどころか、仙谷官房長官は、野田佳彦財務相らとともに行っていた小沢派の分断、引き抜き工作がことごとく失敗している。仙谷官房長官は、民主党のマニフェストの重要な柱の一つであった「国家戦略室(局)」をあっさり断念して、単なる提言機関に格下げし、このことにより、「脱小沢色」を濃厚にしようと画策したところが、鳩山前首相の側近中の側近である松野頼久前首相特別補佐官らから猛烈に反発されてしまい、挫折している。こうした経緯から、仙谷官房長官は、非力を自覚して、いまや小沢前幹事長になびき始めているという。小沢派に手を突っ込んで引き抜きを図ろうとした野田財務相も、工作に失敗して、小沢前幹事長に傾斜しつつあるという。菅首相はいまや、「裸の王様」どころか、皮を剥かれた因幡の白兎のようだ。
(転載貼り付け終了)