藤原肇さんによる副島隆彦説の紹介。

かたせ2号 投稿日:2024/07/03 14:19

藤原肇さんによる副島隆彦説の紹介です。

かたせ2号です。

藤原肇さんが、エリザベス女王時代の副島隆彦先生の説を、好意的に「興味深い説」として評価している。

まず藤原肇さんは、副島隆彦先生の著書
https://x.gd/9gHTj
「教養としてのヨーロッパの王と大思想家たちの真実 単行本(ソフトカバー) – 2024/3/19」
の内容を要約した上で内容を紹介している。
https://note.com/tonle/n/n0c063290175a

(引用開始)

 英国の歴史を学ぶ時には、時代の華がエリザベス一世の治世で、演劇のシェークスピアが活躍し、哲人フランシス・ベーコンが新時代の思想を展開して、北方のルネッサンスを謳歌した。また、日の沈まぬスペイン帝国には、私掠船団でアルマダ艦隊を撃滅し、海賊の全盛時代を確立しており、オランダから制海権を奪い植民地帝国の基盤を築き、近代の夜明けをパックス・ブリタニカに結び付けたと学ぶ。

 高校生時代に学んだ世界史で、英国の歴史が嫌になったのは、複雑なヘンリー八世の家系図が頭を混乱させただけでなく、エリザベスとメアリーの残酷な相克が、良く理解出来なかったからである。カトリックとプロテスタントが対立し、殺し合いをした時代性は、ヨーロッパ史の理解上のガンであり、エリザベスとメアリーが殺しあう悲惨な関係で争い、連合王国を作り上げる歴史には吐き気がした。

 しかも、エリザベスの父親ヘンリー八世が、妻との離婚をするために国教会を作って独立した話は、日本史の南北朝と同じで人間の醜さを象徴しており、それは阿修羅が支配する世界だ。ヘンリー八世には六人の妻がいて、最初の妻は兄の嫁の未亡人で、スペイン王フェルナンド五世の妹だが、二番目の妻アンはエリザベスの母であり、フランス王ルイ七世に嫁ぎ、三番目の妻のジェーン・シーモアはアンの女官で王に見初められたが、不品行な二人の兄を持っていた。

 四番目の妻アンはジェーンの死後にヘンリー八世に嫁いだが、半年で離婚してスコットランドに戻り、五番目の妻キャサリンは三十一歳年上の王と十八歳で結婚し、不貞の罪で処刑されてしまった。六番目の妻キャサリンは二度の結婚歴を持つ寡婦で、老いて気難しいヘンリー八世に仕え、王の死後はトーマス・シモアと再婚したが、トーマスが当時十四歳だったエリザベスの処女を奪う、スキャンダルに巻き込まれた。

 しかも、エリザベス一世は処女王と呼ばれ、正式な結婚は生涯していないが、実は恋多い女性としての人生であり、気に入った若い貴族を相手に熱烈な恋愛関係を営み、それは歴史書にも記録されている。寵臣のRobert Dudley(1st Earl of Leicester)とその親密関係が有名だったが、幼馴染の彼を主馬頭に任命し、同じ生年月日のよしみもあり、わざわざ女王の寝室の隣に彼の寝室を設けたほどで、最愛の恋人として寵愛していた。
 
 また、33歳も若い廷臣Robert Devereux (2nd Earl of Essex)も女王の愛人として知られ、大蔵卿のRobert Cecil(1st Earl of Salisbury)に反抗して、クーデタ未遂罪で処刑されている。ヨーロッパ各国の王族から、彼女に結婚の申し込みがあり、メアリー一世の夫フェリペ二世や神聖ローマ帝国の三男とか、フランスのシャルル九世などより取り見取りだったが、彼女は求婚を断り続けた理由が「私は英国と結婚した」である。

 ここで愛人の捜索は打ち切り、話をシェークスピアに移し、彼の正体がフランシス・ベーコンで、ベーコン卿が偽名で作ったものが、シェークスピアの作品として発表されたという話に到達する。すると、この話は大飛躍を果たし、ベーコンがエリザベス一世の庶子で、彼女が28歳の時に生んだ子であり、ベーコンの実の父親は重臣のWilliam Cecil (Baron of Burghley)で、父とされているSir Nicholas Baconではない。

*****

 以上の説を主張しているのは評論家の副島隆彦であり、彼は『ヨーロッパの王と大思想家たちの真実』の中でこの説を披露しているが、出典を明示していないけれど、映画に詳しい彼らしい推察である。

 <・・・周りに愛人になる青年貴族たちが現れた。エリザベス一世は7-8人、青年貴族を次々に愛人にしている。この事実は今では隠されていない。Q. E. 一世を描いた映画の中にも、彼ら取り巻きが出てくる。海賊上がりのあのキャプテン・ドレークも愛人の一人だ。・・・一時は愛人にされたけれど、彼女に厭きられて捨てられた貴族が暴れだし、嫉妬に狂い反乱を起こそうとして、捕まえて処刑にされたりした。これがエリザベス女王の真実だ。・・・>

 副島の論証を詳述すれば、どうしても映画の引用になり、二次情報の印象が強いが、筋道としては興味深いので彼の考えの枠組みを示せば、以下のような筋書きになる。登場人物が錯雑としているために、分かり難い感じがするが、英国史では普通であるから、そのまま引用してみるけれども、面倒だと思う人は読み飛ばし、次に移って貰って結構である。

 <セシルはエリザベスの父親、ヘンリー八世を操り続けたトマス・クロムウェルに能力を認められて、這い上がった男だ。元は貴族ではなくて、ジェントリー(郷紳)階級だ。だから、庶民院(House of Commons)の議員でしかない。それでもプロテスタントとして、人文主義者の勢力としてエリザベス女王を支えて、横にべったりとくっついた。国王秘書長官として、それから死ぬまで大蔵卿をした。だから、国家の資金を全部握っていた。

 このウイリアム・セシルが、エリザベスの秘密警察長官であるウォルシンガム卿を忠実な部下にした。このウォルシンガム卿が、カトリック側のスパイで潜り込んできたカトリック神父たちを捕まえて、逆さ吊りの拷問にかけた。このシーンはエリザベス女王を描いた映画によく出てくる。・・・非情なウォルシンガム卿が、少年のころから育てたのがフランシス・ベイコンだ。だから、ベイコンは暗号で文章を書いたり、二重人格に成りきる訓練を受けている。だから、シェイクスピアという劇作家にも、成り代わることも出来たのだ。

 もとより、ベイコンはエリザベスとW.セシルが作った子供だ。だから、可愛いに決まっている。だから、エリザベスがその後何人もハンサムで格好の良い、貴族の男を愛人にして、”男女の愛”を謳歌するのをセシルは許していた。・・・エリザベスを守って女王にしたこのセシルたちが、その後の四十年の勝ち組なのだ。負け組になった代表がこのセシルによって処刑された、ジョン・ダドリー卿(john Dudley)だ。・・・十四歳のエリザベスを犯したトマス・シーモアが、余りにもあっけらかんとしてバカだったから、それを処分した実の兄のエド・シーモア陸軍卿を、さらに処刑したのがジョン・ダドリー卿だ。それを権力闘争で破って処刑し、セシル卿が権力を握った。・・・>
(引用終わり)

かたせ2号です。

以下、補足。
藤原肇さんと現在も公開メール文通をしている「山根治blog」というサイトに、
に「藤原肇さんからのコメント・メール」というフォルダがあります。
http://yamaneosamu.blog.jp/archives/cat_249957.html

おそらく、たびたびワタシが紹介している、どらえもんさんの話と同じくらいに興味深い暴露話が満載なので、読んでおきたいと思います。

(さて、これで地獄の釜の底が見えてきた。底を浚(さら)ってもいいものなのか?)

他にも、それ以前の論考がこちらのサイトに収められています。
http://fujiwaraha01.web.fc2.com/fujiwara/article.html

以上