だから、その影響を受けたヴァイスハウプトもまた経験主義の影響を受けているようだ。このことを私はFrederick C. Beiserという人の"The Fate of Reason: German Philosophy from Kant to Fichte”(理性の運命:カントからフィヒテに至るドイツ哲学)という英語本の一部を読むことで知った。
その論客というのが、フランスのイエズス会士であったアベ・バルエル(Abbe Barruel)という人物が書いた、「フランス・ジャコバン主義の歴史」(Memoirs Illustrating the History of Jacobinism)とスコットランドのメーソンのジョン・ロビンソンという人物が書いたフランス革命について「共同謀議の証拠」(Proofs of a Conspiracy)の本や、一七九一年に書かれたもう一つの本の中に、ヴァイスハウプトのイルミナティが仏革命に関与した証拠があると書いたことが元になっているらしい。