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[2399]新天皇の即位で、天皇家の代替わりが行われた。
投稿者:副島隆彦
投稿日:2019-05-04 19:31:39

副島隆彦です。今日は、2019年5月4日(土)です。

 4月30日に、明仁(あきひと)天皇が退位して、上皇(じょうこう)となり、翌日5月1日に、徳仁(なるひと)天皇が即位した。 私は、もう、今上(きんじょう)天皇というコトバは使わない。こんなコトバはもう要らない。

日本国は、世界に向かって、平和に新国王(しんこくおう)を迎えて、世界に向かって、まるで中世国家(ちゅうせいこっか)のような、王国(おうこく)としての姿を強調した。


徳仁天皇と雅子皇后

 私、副島隆彦が、これまでずっと主張してきたとおり、日本国は、外側が、王国(キングダム、モナーキー)でありながら、内側が、デモクラシー( 代議制民主政体、だいぎせいみんしゅせいたい)の、二重構造の、「入れ子」構造の国 である。立憲君主政(コンスティチューショナル・モナーキー constitutional monarchy )の国である。この考えしか他には成り立たない。世界中から、すなわち、諸外国から見ても、どうしても、このように見える。

(ここに、あとで、「入れ子」構造、2重構造 の 図を入れる)

 日本国天皇は、国王なのであって、皇帝(こうてい。エンペラー、インペラトーレ、ファンデイ)ではない。今も世界中にある王国(キングダム)の国王(キング)のひとつである。

 日本の憲法学者たちも、政治学者たちも、このように「日本国は、外側が、王国(憲法1条から8条)であり、その内側が、民主政治体制(デモクラシー。「国権の最高機関は国会」とする憲法41条。 )になっている、二重構造の国である 」とする、私、副島隆彦のこの学説を受け入れるべきである。 

 私は、法学部出(で)であるから、大学時代に憲法学を学んだが、そのとき、東大で、‘ 戦後憲法の護(まも)り役’であった宮沢俊義(みやざわとしよし、1899-1976年)、芦辺信義(あしべのぶよし、1923-1999年)の憲法の本を読んでいる。 この2人が、日本国憲法の成立過程の、生(なま)臭い、アメリカ政府による製造であり、日本国民に下げ渡したものである、という事実を、「そんなものはありません」ことにして、隠し通した。

 ヘルメノティーク( Hermeneutik 解釈学。英語で言えば、ハーマニューテックス)、すなわち憲法の条文の1条、1条を細かく、細かく解釈、説明することだけに徹して、それ例外はやらないことにした。条文を解釈すること以外はしない。それ以外は、法学の基礎学問、土台の学問である、法制史や、法(ほう)制度論や、法哲学( 私、副島隆彦は、× 哲学という言葉は、キライだ。正しくは、ジューリス・プルーデンス juris-purdence 、法についての思索、熟慮 という) でやってくれ、ということにして、大きく誤魔化(ごまか)した。 日本国民の目と思考を、真実から逸(そ)らさせた。アメリカ政府(占領軍)の意思、意図もそこに働いていた。

「憲法制定権力(けんぽうせいていけんりょく)」という理論があって、ドイツのカール・シュミットという、優れた大(だい)学者が、これを唱えたときに、はっきりした。 「憲法が、作られるときに、その背後、土台に、本当の権力者がいる。その本当の権力者を探り出せ。それが、主権者だ」という理論である。ということは、アメリカ政府が、日本国の主権者だ、という政治分析も成り立つのだ。

 カール・シュミットと、大(だい)思想家のマルチン・ハイデガー の、ふたりだけは、ドイツの敗戦後も、「 アメリカのヤンキーともめ。私は、あんな、低(てい)知能の連中には、屈服しないぞ」と、山に籠もって、死ぬまで抵抗した。 ヤンキーYankee というのは、 ニューヨークのユダヤ人 (ヤンクというは、臭いチーズを食べるオランダからのユダヤ人という語源) のことであって、ただの、アメリカ人への蔑称ではない。この秘密を、アメリカ国民でも、今は、公然とは言わなくなった。それでも、ニューヨーク市の、北の方、150丁目ぐらいに、ヤンキー・スタジアムが、今もあるじゃないか。

 上記の東大の2人の憲法学者が書いた 憲法教科書は、元首(げんしゅ)問題に、拘(こだわ)っていた。そのことを、私は覚えている。今は、天皇が国家元首(ソブリン、sovereign ドミナント、dominant プリンチペ principe )であることに、異論を言い出す人はいなくなった。日本は、王国(君主国、王様の国)なのである。

 私はその末流であるが、佐賀の副島氏は、幕末の尊王(そんのう)の家系である。私は、敗戦後の8年目(昭和28年、1953年)に生まれたので、全部、壊されていたので、尊王思想を受け継いでいない。ただ、飲んだくれの医師だった 私の父親(最後の年の海軍に応召、岡崎市にあった軍医学校で終戦。ポツダム少尉で除隊。1923年、大正12年生)から、「隆彦。あの戦争は、国民、皆んなで戦ったんだぞ」という言葉だけが今も、私の耳に残っている。

 特別な人がいてはいけないのである。国家体制上の生まれながらに特別な人たちは、居てはならない。それがデモクラシーである。人間平等主義(エガリタリアニズム)だ。ただし、これは、国家体制から、すべての人(法人も)は平等の取り扱いを受ける、ということであって、これを、「法の下の平等」(イークオル・アンダー・ザ・ラー)という。

 だが、人間は、現実の世界では、平等ではない。背の高さ、低さも、姿形(すがたかたち)も、美醜も、知能の能力(頭の良し悪し)も、生まれた家の貧富の差もある。障害者として生まれた可哀想な人たちもいる。人間は、現実には平等ではない。

 ただし、生まれながらに、天皇家(皇室)だけは、特別な人たち、ということにして制度(国家体制)として残した(憲法1条から8条)。このあと、第9条が、平和憲法、戦争をしない、軍隊を持たない。

 だから、中学生だった私は、「民主政治=人間は皆、平等 と、学校で教えるのに、どうして、天皇家という特別な人たちがいるのか」と私は自問した。教師たちに質問しても、誰もこの疑問に答えてくれなかった。私が、持ったこの疑問を、素朴に持つ日本人は、今も相当多く居る。だいたい、中学生ぐらいで持つ。

「なんで、皇室に生まれると、あんなにきれいなドレスを着れるの。いいなあ。私も着たい 」と、素朴に疑問に思う女性もたくさん、いる。だが、日本国内ではこの疑問は、口にしない、タブーになっている。誰も、この疑問に説明をしてくれない。政治学者も、法律学者も、何も答えない。

「そういうことは、言ってはいけないのよ。昔からそういう風になっているの」と、娘は、母親から窘(たしな)められることになっている。 分かりますか、これが、私たちの日本という国です。

 ちなみに、私、副島隆彦は、×「民主主義」というコトバは、使わない。× デモクラティズム  democratism というコトバはない。 デモクラシーは、紀元前450年ぐらいに、古代アテネの、本当に"賢帝(けんてい)” だった、ペリクレスが、我慢に我慢の指導者ぶりを発揮して、アテネをよく統治したときに、生まれた。それを30歳ぐらい下の、ソクラテスが、言論人として、よく支えた。

 だから、デモクラシーとは、代議制 = 選挙で選ばれる、デモス(民衆)の代表による、政治体制(政体)のことである。それから、のちに、ゲルマン民族(諸族)の、” チュートン(トイトブルク)の森” のゲルマン民会(みんかい、Gemainde ゲマインデ)からも、democracy は生まれた。

 だから、デモクラシーは、「民主政治」 と訳すべきであって、×民主主義 は、誤訳であり、間違いのコトバだ。× 民主主義 というコトバを、平気で使う人は、知識人としては知識が足りない。東大系の政治学者は、皆、「民主政治」を使う。× 民主主義を、みんな、もうやめた方がよい。ソシアリズム socialism 社会主義のような、イズム -ism と、言っていないでしょう。

デモクラシー demos-cratia は、「デーモス」(demos 民衆、大衆)の代表者たちが、政治権力を行使する、「クラティーア」(cratia 、制度、体制、支配秩序)のことである。

 だから、前の方で、私が説明したとおり、日本国の、国家体制は、外側の殻(から)が、立憲君主制(国王の権限が憲法によって制限されている君主政体 )であって、その裡側(うちがわ)が、デモクラシーになってるのだ、と、このように考えるしかないのだ。 

 今や、日本の憲法学者も政治学者も、この私の考えに従うしかないはずだ。難(むずか)しい、あれこれの、専門家の議論に持ち込んで、私を騙せると、思わない方がいい。国民を騙(だま)してはいけない。

 それから、もう一つ。正確には「日本国民が主権者だ」という考えは、間違いである。
  日本国は、国民主権(こくみんしゅけん)だと、憲法学者たちも解釈(かいしゃく)するが、それは、「主権(ソブリーンティ sovereignty )の存する国民は、・・・」と、憲法典に、前文を含めて、3カ所出てくるだけで、それだけだ。「主権者国民」 と言う言葉は、短絡的で知恵の足りない、近代学問(モダーン・サイエンス)を勉強したことのない人が使うコトバだ。日本のリベラル派は、この「国民が主権者」という言葉に、縋(すが)り付く。その分、あまり知能が高くない。

 それは「お客様は神さまです」に、近い、「消費者(しょうひしゃ)主権」というコトバの、馬鹿らしさ、とよく似ている。企業が、客、国民を騙(だま)して、商品を買わせるように仕組む、ときの、猫なで声の、いやらしいコトバだ。

 正しくは、国民の、代表者たち(レブレゼンタティブス・オブ・ザ・ネイション representatives )が、日本国の主権者(ソブリーンテイ sovereignty の保持者 )である。国民の代表者「たち」に国家主権が在る。

 だから、憲法41条以下で定める「国権の最高機関は、国会である」のとおりであり、選挙で選ばれた、国会議員たちという人間の集団が、主権を持つ。そして、そこから選ばれる、内閣(ないかく、キャビネット)は、主権の内の、行政権、国家業務の推進の権限(エグゼクティヴ・ライツ)だけを持っている。だから、日本国の意思は、対外的には(世界に向かっては)、閣議で決定したもの、である。内閣総理大臣(首相。プライム・ミニスター)も含めて、内閣(キャビネット)に行政権(ガヴァメント)が有る。

「政府」と言うのは、広義(こうぎ、広い意味)では、国民議会(国会)を含むが、狭義(狭い意味)では、内閣(政権)だけを指す。

 主権者とは、政治学では、権力者、支配者のことである。 政治学(ポリティクス politics ) という学問では、厳格に、そのように決まっている。
だから、主権者・国民と書くと、大勢の人である国民(民衆)が、大勢の人である国民(民衆、大衆、非統治者)を、支配、管理する、ということになる。これは論理矛盾である。支配者は、少数でなければいけない。民衆(国民)は、常に、非統治者(ひとうちしゃ)である。 

非統治者(= 支配される者たち)が、統治者(支配者、ルーラー)と、同じだ、というのは、幼稚な考えだ。愚かな考えだ。それは、「民衆が、支配者だ」という、愚劣な、コトバとなって、人類の20世紀(1900年代)を、覆(おお)い尽くした。それで、人類(人間)は、世界中で、悲惨、無惨、極(きわ)まりないことになった。ロシア革命と、中国革命 の、ふたつの、人類の大(だい)実験で、夥(おびだだ)しい数の人間が、殺された。銃殺刑にされた。収容所でもたくさん、死んだ。

 だから、1917年からの、ロシア革命の時、指導者のレーニンによって作られた、「プロレタリア独裁」というのは、大間違いの考えだ。「民衆による独裁」という、思想が、どれぐらい、愚かで、無惨な考え(政治思想)であったか、私たち、今の人間は、あれらを、徹底的に、解剖して、切開しなければいけない。 「プロレタリアート(労働者階級)による、政治的な独裁(ディクテイターシップ)を、肯定する」という思想が、どれぐらい、その後の、人類(人間)に、害悪と、迷妄と、残酷な結末を、もたらしたか。 

 ロシアの民衆、労働者にとって、大変な迷惑だった。中国民衆にとっても、極まりないことだった。共産党の幹部や、高級軍人たちが、ロシアでは、80万人とかが銃殺刑になり、400万人ぐらいの民衆が、シベリア送りになった。 中国でも、あの文化大革命(1966年から1976年の10年間)で、2300万人の
党幹部や、民衆が殺された。今、人類(人間)は、この2つの大(だい)実験の大失敗の、大きな反省の上に立って、生きている。 一番、苦しんだのは、当の、ロシア人と、 中国人だ。

 だから、「国民が主権者」で、「国民が、国民を支配し、統治する」という、愚か極まりないコトバを、私たちは、もう使っては、いけないのだ。この言葉自体に、大きな過(あやま)ちがある。私たちは、綺麗(きれい)ごとの、理想主義によって、何ごとか、大変な、進歩、発達が出来ると思わない方がよい。 私たちは、何ごとも、深く、深く、疑いながら、慎重に生きなければいけないのだ。 
一見、立派そうな、美しい言葉には、大きな、欠点と策略が潜(ひそ)んでいる。

 だから、今の北朝鮮のような、プロレタリア独裁の思想が残っていて、異常な政治体制が続いていて、北朝鮮の民衆が、ヒドい目に遭っている国は、急いで、打ち倒されなければいけない。民衆を救い出さなければいけない。すでに800万人ぐらいが餓死しただろう。あんな、気色の悪い独裁者の、ペクトの血((白頭山=はくとうざん=の英雄神話、作り話)で統治されている、生神(いきがみ)さま(金日成の血族)が支配する国を、世界が許しておいてはいけない。

 今の金正恩のおじいさんの、金日成(きんにっせい、キム・イルソン)は、旧ソ連政府が、モスクワにいた朝鮮族の 若い元気な男を、、戦争が終わった直後に、連れて来たのだ。本物の 朝鮮の民族独立運動(日本の植民地統治と戦った)の英雄の 金日成は、日本の陸軍士官学校の、ソウル(京城)にあった分校を出た男だ。数人いたらしい。皆、戦闘で死んでいる。これが真実だ。

 だから、今の日本は、国家体制(=憲法体制)上、国民の代表者 である議会の議員たちという団体が主権者なのである。こう考えないと、理論の辻褄(つじつま)が合わない。

 アメリカ合衆国が、典型であるが、王政(国王の権力。イギリス国王ジョージ3世)を否定して、あるいは、打ち倒して成立した(1776年、独立宣言。1783年、イギリス国が独立承認)。 共和国(リパブリック。王様がいてはいけない国という意味 )であるアメリカ合衆国は、建国後に、「誰が、ソブリン(主権者)なのか」の議論で困ってしまった。議論で揉(も)めた。 初代大統領のジョージ・ワシントンには、主権はない。だから、主権者は、上院議会(セネト、the Senate )、ということに、苦し紛れで決めた。アメリカの上院の議員たちが、Senators セネターズ である。

 だから、アメリカ合衆国は、戦争の開始の宣言(ウォー・デクラレイション)は、正式には、アメリカでは、上院議会の決議で決まる。宣戦布告は、歴史的に国王の権限だ。だから、主権者は、今では多くの国で、王様がいないので、国民議会という、国民の代表者(代理人、レプレゼンタティブズ)が保持している。 このように考えないと、理屈(理論)が通ないのだ。

 この他に、ドイツのハンス・ケルゼンの国家学、憲法学、国法学(シュターツ・レヒト)を受け継いだ、清宮四郎(きよみやしろう)、という悪い憲法学者がいて、彼が、東大の 憲法の授業の、「憲法 Ⅰ 人権」ではない、「憲法 Ⅱ 統治機構(とうちきこう。すなわち、国家体制論。支配)」を受け持った。

「憲法 Ⅰ 人権編 」 は、前述した、宮沢俊義( みやざわとしよし、しゅんぎ)が、受け持った。

 このように、東大法学部の「憲法 Ⅰ」で、「人権、人権、いろいろの人権、人権のカタログ」と、教えておいて、そのすぐあとに、清宮四郎が出てきて、バーン、と、「はい、統治(とうち。ガヴァーメント)」と教える。 この瞬間に、諸人権は、押え付けられる。 だから、「諸(しょ)人権は、無上、至上のもの」と教えておいて。ところが、そのすぐあとに、「憲法Ⅱ」で、「はい、統治」、「このように、国民を押え付けなさい」となる。これが、官僚養成学校である、東大法学部の 秘密 だ。最大の秘密だ。 

 分かりますか。私、副島隆彦が、あからさまに、このように、日本の国家体制の、成り立ちと、構造の秘密を、教えないと、知能の低い、他の日本人の知識人たちでは、世界基準(ワールド・ヴァリューズ)に合わさせた、知識の骨格が出来ていないので、ダメなのだ。私は、最近は、自信を持って、このように言えるようになった。東大を出ているわけでもないのに(笑い)、アハハ。

 私が、新天皇即位で、思い出すのは、3人の日本史の学者のことだ。久米邦武(くめ・くにたけ、1839-1931年)と、重野安繹(しげの・やすつぐ、1827-1910年)と、津田左右吉(つだそうきち、1873-1961年)のことだ。この3人が、明治から大正、昭和にかけて、この国で、一番、優れた歴史学者だった。

 久米邦武(くめくにたけ)は、1892(明治25)年、論文を書いて、「神道は祭天の古俗なり」という重要な学問的な定義を行った。


久米邦武
この「 神道(しんとう)は 神話(しんわ)であって、祭天(さいてん)の 古俗(こぞく)に過ぎない 」 というコトバが、今も、もの凄く重要だ。「日本書紀」と その他に国家の古文書に書かれている、神道の儀式(ぎしき、リチュアル ritual )は、祭天(さいてん)、即ち、「天(てん)を祭(まつ)る」、古俗(こぞく)、古くからの習俗(しゅうぞく)、習(なら)わし」である、と断定した。神話(ミス、myth、すなわち、作り話 )を事実だと、学問の名で行ってはならない、とした。 

久米は、明治の初めの権力者たちの欧米視察に随行した学者として、欧米近代(きんだい、モダーンmodern )のサイエンス(science 、スシャンス、スキエンザ、近代学問)に従った学問によって、これらの伝統的な古俗を冷静に、合理的に研究しなければいけない、とした。 

 久米邦武は、この論文を発表したことで、やり玉に挙げられて、全国の神道家(しんとうか)、神主、神官たちから、強く非難され、攻撃された。それで、東京帝国大学の国史 こくし、東大系だけは、日本史と言わないで、国史と言う )の教授を、その年のうちに、辞めさせれた(当時は、非職=ひしょく=と言った)。

 2人目の、重野安繹(しげのやすつぐ)も、同じく、近代学問(モダーン・サイエンス)としての冷静な歴史学を志した。 重野安繹の業績については、今日は書かない。


重野安繹
 3人目の、津田左右吉(つだそうきち)は、西暦720(養老4)年に成立した、「日本書紀」( どうも、「古事記」は、それから百年後ぐらいに、それを 漢文に書き直されたものだ)の記述の、「聖徳太子の実在性は疑わしい」の箇所などを、1939(昭和14)年に、右翼の、蓑田胸喜(みのたむねき)、三井甲之(みついこうし)から糾弾された。

 そして 翌年、文部省から、津田の4冊の論文集が、発売禁止(発禁=はっきん=処分)にされ、早大教授を辞めさせられた。1919年刊の『古事記及び日本書紀の新研究』と、1924(大正13)年刊の『神代史の研究』が、主著である。津田左右吉の研究は、戦後の日本史学者たちの模範となった。


津田左右吉
 だから、私、副島隆彦は、この3人の優れた先達(せんだつ)に倣(なら)って、神話のようなものを、無上(むじょう)にありがたがる風潮に強く反対する。

 戦前に、天皇は、現人神(あらひとがみ)にまで祭(まつ)り上げられた。現人神というのは、生神(いきがみ)、生き神さま、である。 天皇を、生き神 として、祀(まつり上げて、信仰の対象にしたことは、国家体制として大間違いだった。

 だから、最後は、広島と長崎に原爆を落とされて、打ち倒されて、日本の国家神道(こっかしんとう)は、木っ端みじんにされて、滅んだのだ。それまで、全国の神官(神主)は国家公務員だったが、敗戦後は、その資格は剥奪された。 神話(すなわち、作り話)なんかを、真に受けて、信じ込んで、ヘンな国家体制なんか作ると、最後に必ず、こういうことになるのだ。

 今の天皇家(皇室)は、これらのことを重々(じゅうじゅう)、腹の底から知っている。それが、昭和天皇という人だった。「私たちは、バカだった、愚かだった。知能が足りなかった。まんまと騙された。だから、戦争に負けたのだ」と深く反省した。昭和天皇は、このあと、日本国憲法という’座敷牢’に、静かに入っていった。 その前は、天皇は、帝国憲法(明治憲法)よりも上にいた。だから、今の天皇家は、神式の儀式を強調しないで、コソコソと宮中三殿で行う。あれでいい。あくまで天皇家の儀式である。

 だから、秋篠宮(あきしののみや)が、「あまり天皇家の儀式に、お金を掛けないでください」と発言して、安倍首相以下のバカ右翼たち が、仰天したのだ。今の天皇家に一番、弓を引いているのは、このバカ右翼たちだ。それと狂った政治宗教を持っている者たちだ。

 私が、もう一つ、知識人として思い出すのは、内村鑑三(うちむらかんぞう、1869-1930年)のことである。クリスチャン(アメリカのカルヴァン派プロテスタント、アメリカカン・ボード に学んだ。同志社の創立者、新島襄=にいじまじょう= が資金を出して留学させてくれた)である内村鑑三は、1891(明治24)年の1月に、第一高等学校(今の東大の駒場、教養学部)の始業式で、ご真影(ごしんえい、天皇の写真)と教育勅語(きょういくちょくご)に拝礼せず、自分だけ直立のままだった。この時、内村鑑三は、まだ若い21歳の教員だった。


内村鑑三
 そのことが、大騒動になって、却(かえ)って、内村鑑三は、有名人の「キリスト者」で、キリスト教の伝道者で、日本の独特の思想家 になった。私は、あのときの内村鑑三のような人が、今も出てくるべきだと思っている。今は、流石(さすが)に、奉安殿(ほうあんでん)とか、ご真影(ただの写真だゾ)に 頭を下げないと、不敬罪(ふけいざい)で逮捕されて、処罰される、ということはない。だが、ほんの74年前まで、日本は、そういう国だったのだ。 

 今の日本国憲法が出来るまで、日本には、人権(じんけん)というコトバは、無かったのだ。本当だ。人権(ヒューマン・ライツ)の思想は、ほんの75年前まで日本になかった。

 吉野作造(よしのさくぞう、1878-1933年)が、”大正デモクラシー”で、「中央公論」誌 に、民本主義(みんぽんしゅぎ)というコトバで、盛んに、人権思想を説いたときにも、国家主権( しゅけん、ソブリーンティ、 sovereignty )は、天皇にあったので、民主主義(みんしゅしゅぎ)とうコトバは、使えなかった。それで、遠慮して、ちょっと工夫して、吉野作造は、民本主義(みんぽんしゅぎ)と言うコトバを、使った。明らかに、democracy デモクラシー(代議制民主政体)の訳語である。


 この時には、もう、明治時代の「自由民権(じゆうみんけん)運動」の時代は過ぎ去っている。
「民権(みんけん、民衆の権利)」の反対語、対立語は、「 官憲(かんけん)」である。× 官権とは言わない。


吉野作造
 今の 日本国は、国民の多くが貧乏のまま、ヒドい不況のまま、優れていない(つまり、愚か者の)政治指導者たちがいて、国民生活が圧迫されたままの、「貧乏でもいい、平和で有りさえすれば」の、ギリギリの選択をしながら生き延びている。 

 今の日本国の最大の弱点は、指導者である。国民の各層はしっかりしているのに、政権政治家たちの能力が、あまりにヒドい。あまりにも低劣な、愚かな者たちが、一番上にいる。だから、日本は、元気が出ない。碌な国家運営をしていない。諸外国の指導者に現われるような、優れた見識と、ずば抜けた能力を持ち、優れた能力で、国を豊かにして、若者たちに職を与え、夢を与える。今の日本には、そういう、国民に敬愛される指導者がいない。立派な人間が出てくると、愚劣な人間たちが、足を引っ張る。追い落とす。

 だから、日本は、ちっとも元気が出ない。皆、おろおろしている。指導者が、国民から軽蔑されている。諸外国と較べて、どうしても、このように見える。このことが、日本国の最大の危機である。

アメリカによる、日本国からの大きな収奪(しゅうだつ)、資金の強奪(ごうだつ)が続いている。
私は、ここの20年間、ずっと、自分の金融・経済本で書いてきた。今では、日本は、アメリカに、隠れて、裏から、貢がされている、資金が 最低でも、1200兆円(10兆ドル)ぐらいある。この40年間の間も、それらは、毎年、どんどん、積もっていった。

 この累積の「融資」残高、1200兆円の、アメリカに強制的に奪い取られている、隠し資金のことを、私が、いくら書いても、誰も信じようとしなかった。 だが、そろそろ、「そういうことだろうなあ」と思う、人たちが出てきている。 だいたい、毎年、30兆円(3000億ドル)ぐらいを、アメリカの国家財政の赤字(不足分)を、補うために、貢いでいる。その担保(保証、プレッジ)は、米国債という、紙切れである。

 だから、アメリカ政府の公債(国家借金証書)を、「買う」という形で、アメリカに融資している。貸している。おそらく、この1200兆円は、踏み倒される。アメリカ帝国が、急激に落ち目になって、信用をなくすときに、Ⅰドルは、80円、60円、40円・・・と下落する。 だから、アメリカは、日本からのこの、米国債買いの形の、借金(負債)を踏み倒すだろう。このようにして、次の時代、次の世界が始まる。それは、これから、5年先(すなわち、2024年)のことだろう。

 安倍首相は、先週、トランプ大統領 に、ゴルフに誘われて、チンコロ忠犬、ポチ公のまま、何でも卑屈に、アメリカ帝国の言いなりになることで、自分の立場を守っている。 

 アメリカと、対等な交渉をする、ということが全く出来ない。言いたいことを言うことが出来ない。だから、相手にバカにされる。軽く見られる。そのように長年、仕組んだ、アメリカも悪い。 another Ozawa 「アナザー・オザワ」すなわち、もう一人別の新しい小沢一郎( 田中角栄の後継ぎ、真の日本のの民族主義者、ナショナリスト。帝国と真剣に交渉する属国の王 )が、出てくるのが、アメリカとしては、困る。そうでなければ誰でもいい、ということだ。

 安倍は、4月27日に、首脳会談の時に、トランプに対して、「4.4兆円の、アメリカ製の軍需品 を買うと、この場で最終的に決断しますから、どうか新天皇に会いに来て下さい。これが、正式の最終のお願い(取引)です」と言った。そして、来たる5月27日(日)、28日(月)のトランプ訪日を公式に決定した。
 

安倍晋三首相とドナルド・トランプ大統領
 トランプは、きっと大相撲の最終日(千秋楽、せんしゅうらく)に蔵前の国技館の、土俵に現れて、決勝戦 を観戦した上で、必ず、土俵に上がって、優勝カップを、優勝力士に与える儀式をやるだろう。昔、パンナムの名物(めいぶつ)会長が、やったように、「ヒョーショージョー(表彰状)ジューヨー(授与)」をやるだろう。パンナムPANNAMは、もうかなり前に無くなった米航空会社だ。

 トランプは、プロレス興行が、大好きで、自分も興行主(こうぎょうぬし。プロモーター)をやっていた男だから、プロレスと、相撲が同じものだと、知っている。相撲取りの褌(ふんどし。ローイン・クローズ loin cloth )姿を、嫌わない。ビルとヒラリー・クリントンは、嫌って、大相撲を見に来なかった。

 世界中からは、きっと、日本の 相撲取り(英語では、 sumo wrestler スモー・レスラー と言う)の、あの褌姿(ふんどしすがた)は、民族の伝統衣装とは言え、みっともないものなのだろう。こういうことは、誰も言わないので、私がはっきりと書いておく。

 各種の格闘技の奴隷戦士たち(フットボールでも、バスケットでも、サッカー、ボクシングでも同じだ。競馬の馬主も。古代ローマの剣闘士=グラディエイター=も )を、自分でオウナーとして飼うことは、ある種の支配者、権力者、大金持ちにとっては、無上の喜びなのだろう。

 今や、独裁者である、トランプは、「こいつ(安倍)は、私の言うことを何でもきく、頭の足りないやつだ」と、軽く扱っている。この事実を、一番、惨(みじ)めに噛みしめているのは、当の安倍首相本人だろう。 

 日本国民の大半も、「もう、安倍、辞めろ」と、思っている。アメリカ(トランプ)と、対等に、激しく、厳しく交渉する人間が出てこないと、日本はダメなのだ。

 安倍晋三 は、来年の8月(炎天下だぞ)の、2020年の東京オリンピックの開会式までは、首相の席にしがみつて花道を飾ろうとしている。そして、そのあと、9月に、自民党の総裁選で、次の首相が決まる。 

 さあ、「令和おじさん」の 菅義偉(すがよしひで)官房長官が、次の首相になる、いや、アメリカが、「菅(すが)でいい」と、言うか。次の属国の指導者として、アメリカ帝国が認めるか。この問題は、あとの方で書く。 今年の3月から、公然と、「スガが次か」と自民党内で、騒がれ出した。


菅義偉
 5月8日から、菅義偉は、官房長官(首相の女房役)なのに、留守をして、アメリカに呼ばれて、首実検(くびじっけん)を受けにゆく。「果たして、こいつでいいのか。アメリカの言うことをちゃんと聞くかな。文句を言わないで、カネを払うか。そして日本国内を、きちんと治めることがで着るのか」の検査を受けに行く。 さあ、この重要な問題を、私は、予測、予言しなければいけない。 

どうも、ウイリアム・ハガティ という、今の、駐日アメリカ大使が、動き回って、トランプ政権に、この案、計画を持ち上げているようだ。 ウイリアム・ハガティの周辺を調べなければいけない。

副島隆彦の「帝国 - 属国」理論の、公式(フォーミュラ)を、自然に当てはめると、自分たち帝国が、ある国の、次の 属国の王 を決めるときの、帝国側の権限者は、アメリカ大使である。だから、ウイリアム・ハガティが、動かないと、今のような、微妙な感じには、ならない。

・・・・私は、たった今、決めたが、もう、「菅義偉が、次の首相になるか」問題は、今日は書くのをやめた。次回に回す。 今日は、天皇家の代替わりの話だけにしよう。それで、このあとに、BBC(英国国営放送局)の、特派員の、新天皇の即位と、皇室のことについての、優れた記事があったので、少し長いが、それを貼り付ける。これだけにする。 副島隆彦記

(転載貼り付け始め)

〇 「 天皇陛下、その人間らしさ 」
Japanese Emperor Akihito's human touch 

2019年04月30日 BBC ルーパート・ウィングフィールド=ヘイズ 東京特派員


 春らしい清々しい朝だった。私は先週、東京西部の郊外の路上に立っていた。道路の両側には何百メートルにもわたり、興奮した面持ちの人の列が続いていた。そのとき、ほとんど何の前触れもなく、黒色の大きなリムジンが両側にオートバイの警護隊を従えて橋を渡ってきた。

その車両が通り過ぎたとき、ほんの一瞬、明仁天皇、美智子皇后の両陛下が体を前に傾け、軽く手を振るのが見えた。歓声のうねりとビニール旗の波が起こり、やがて消えた。私にとって、それは少々あっけなく思えたし、そう思ったのは私だけではなかった。近くにいた高齢の女性は警察官を責めた。

「どうしてあんなに速く行ったの?」と女性は聞いた。「普段はもっとゆっくりなのに。お顔を見る機会なんてめったにないのに」。

 警察官は辛抱強くほほ笑んだ。警察官が車列の速度を決めることは、もちろんできない。この日の天皇・皇后両陛下の昭和天皇山稜への拝礼には、筋金入りの皇族ファンが数百人集まる程度だろうと思っていた。だが実際には、5000人以上は集まっていたはずだ。集まった人たちが三々五々に散らばり始めると、中には涙を拭う姿もあった。

「日本人のためにしていただいたことを、ありがたく思っています」と、美しい着物姿の女性は話した。「長い年月に対する深い感謝の気持ちを込めて手を振りました」。「本当に感動しました」と女性の友人は言った。「長年のおつとめを終えられた天皇陛下が、ゆっくりと幸せな時間を過ごされることを願っています」。

だらりと垂れた大型の日よけ帽をかぶったスギヤマ・カオルさんも、友人たちと一緒に来た。「私は戦争世代ではありません」とスギヤマさんは言う。「でも、振り返ると、平成時代の日本が平和だったのは天皇陛下のおかげだと思います。ですから、陛下の最後の訪問でお顔を見て、感謝の気持ちを示したいと思ってやって来ました。陛下には『ありがとうございました』とお伝えしたいです」 こうした気持ちを抱かせる天皇陛下は、いったい何をしたのだろうか。

「最高慰問者」
 1989年1月、昭和天皇の死去にともない、天皇陛下が即位した。
楽観的な時代だった。日本は金回りがよく、戦後の経済発展のピークを迎えていた。ソニーがコロンビア・ピクチャーズを買収する直前で、三菱地所はニューヨークのロックフェラーセンターの買収を目前にしていた。世界中で、新たな「超大国」としての日本が話題になっていた。



天皇陛下(1990年撮影)
 しかし、天皇陛下が即位した翌年、災難が起こった。バブル経済がはじけ、東京の株式市場で株価が35%も暴落した。バブル崩壊から30年近くたつが、日本の株価と地価は1990年代の水準を下回ったままだ。

 ほとんどの日本人にとって、平成(「平和の達成」を意味する)時代は経済停滞を意味してきた。加えて、悲劇に見舞われた時代でもあった。1995年1月、マグニチュード6.9の大地震が神戸の街を襲った。ビルや道路の陸橋が倒壊し、火災が何日も続いて空が暗くなった。死者は6000人を超えた。

 2011年には、さらに甚大な被害をもたらす地震が東北地方の沖合で発生した。マグニチュード9は、記録が残る中で、日本における4番目に大きな地震だった。この地震は巨大津波を引き起こし、東北沿岸の町々に壊滅的な被害を及ぼして、約1万6000人の命を奪った。この2番目の災害の後、天皇陛下は過去の天皇がしなかったことをした。テレビカメラの前に座り、国民に向けて直接語りかけたのだ。

 その2週間後、天皇・皇后両陛下は、東京から離れたスタジアムに設置された避難所を訪れた。被災者たちは、床の上にわずかな所持品を積み重ねて生活していた。多くの人々は、福島第1原発の損壊によって出た放射線から避難していた。ほとんど全てを家の中に残したまま、いつ、果たして戻れるのかどうかさえわからずに、避難生活を送っていた。天皇・皇后両陛下は床に膝をつけて家族を一組ずつ訪ね、静かに話しかけ、質問をし、いたわった。

 
東日本大震災の被災者と話す天皇・皇后両陛下
 保守層にとってはショッキングな、天皇陛下の姿だった。天照大神(あまてらすおおみかみ)の子孫にあるべき振る舞いではなかった。しかし、それを上回る数の日本人が、天皇陛下の人間味あふれる感情表現に深く感動した。

「陛下には道徳的な権威がある」とテンプル大学東京校のジェフ・キングストン教授は話す。「陛下はその権威を自ら獲得した。最高慰問者(consoler in chief)だ。陛下は父親(昭和天皇)には決してできなかった方法で民衆と関係を築いている」。

「陛下の避難所訪問は、政治家が写真撮影のために訪問して手を振って立ち去るのとは違う。人々の隣に座り、一緒にお茶を飲み、戦前には考えられなかった風に会話をする」

父親の罪
 天皇陛下は革命家には見えない。背は低く、控えめで語り口は柔和だ。発言と行動は戦後の憲法によって厳しく制限されている。イギリスのエリザベス女王と違い、陛下は日本の国家元首ではない。その代わり、陛下の役割は「国民統合の象徴」とあいまいに定義されている。政治的な発言は認められていない。
こうした儀礼的で窮屈な役割の中でも、陛下は見事な成果を上げてきた。

まず思い出すべきは、陛下は日本がアジアで暴挙を繰り広げた1930-40年代の約15年間に日本を治めた、神格化された昭和天皇の息子だということだ。広島と長崎に原爆が投下され終戦を迎えた時、陛下は12歳だった。


昭和天皇(右)と新聞を読む天皇陛下
 教育を受けていた時期のどこかで、陛下は強固な平和主義者となり、それは現在も続いている。このことについては、アメリカ人家庭教師のエリザベス・グレイ・ヴァイニング氏の影響を指摘する人もいる。天皇陛下は昨年12月には「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵しています」と述べた。平成の間に1人の自衛隊員も、戦争や武力紛争で犠牲にならなかったことに、何より満足しているという。

 陛下は日本のかつての敵や被害者とも心を通わせる努力をしてきた。北京、ジャカルタ、マニラからスペインまで、昭和天皇の下で生じた傷を癒すために尽力した。
「陛下は、日本の和解のための最高の特使という、天皇の新たな役割をつくり出し、地域内を何度も訪問し、償いと悔恨の意を示してきた。基本的に、過去の戦争の傷を癒そうとしてきた」とキングストン教授は指摘する。


天皇陛下と皇后陛下は1959年にご成婚された
 1990年代には、それはあまり議論にはならなかった。国内の政治家は陛下を支え、1992年には歴史的な中国訪問を実現させた。だが、陛下が年齢を重ねるにつれ、日本の政治は急激に右傾化した。

 かつての「謝罪外交」は、平和主義とともに支持されなくなった。安倍晋三首相は、日本の平和憲法を改めると宣言している。安倍氏や右派の人々は愛国的な教育を復活させ、彼らの言う戦後の「自虐史観」を消し去りたいと考えている。


天皇・皇后両陛下が見守る中、戦没者追悼の式典の壇上に立つ安倍晋三首相(2014年) (副島隆彦注記。この写真で、天皇、皇后が、安倍首相を、厳しく睨(にら)み付けていることがわかる。もっと、そのことがはっきり写っている同じ写真もある。BBCは、それをわざと避けた)

 目立たないように、しかし強い意志をもって、陛下は繰り返し歴史修正主義者たちに対する軽蔑心を表してきた。2015年、戦後70年の節目で、安倍氏は談話を発表した。「安倍氏は基本的に、日本がいま享受している平和と繁栄は、300万人の戦死者のおかげだと述べた」とキングストン教授は言う。

「翌日、陛下はそれを否定した。陛下は日本がいま享受している繁栄は、国民のたゆみない努力と、平和の存続を切望する国民の意識によるものだと、お言葉で述べた」

テレビ中継を見ていた何百万人もの日本人にとって、それは疑いようのない批判だった。東京で開かれた園遊会では、右派の東京都の教育委員会委員が、国歌を斉唱するときには全教員を起立させると陛下に誇らしげに伝えた。

陛下は静かに、だがきっぱりとこう言って、その委員を諭した。「強制になるということではないことが望ましい」

長い別れ
 在位期間を通し、陛下は最も大切な伴侶で助言者の美智子皇后と一心同体だった。一般家庭の出身の皇后陛下にとって、時に宮中での暮らしは極めて大変だった。1993年には、皇后陛下は精神的疲労から倒れ、2カ月間、言葉が出なくなった。


皇后陛下
 皇后陛下は最近、天皇陛下の決意に対する畏敬の念を文章で表している。「振り返りますとあの御成婚の日以来今日まで、どのような時にもお立場としての義務は最優先であり、私事はそれに次ぐもの、というその時に伺ったお言葉のままに、陛下はこの60年に近い年月を過ごしていらっしゃいました」

 しかし、ここしばらく、天皇陛下の健康状態は衰えつつある。がんを患い、心臓のバイパス手術も受けた。陛下に近い人は、陛下が健康悪化によって動けなくなり、公務を果たせなくなることを一段と心配していたと述べる。2009年ごろから、陛下は皇太子さまへの皇位継承が認められるよう静かに世論に訴え始めた。これは決して簡単なことではない。

戦後制定された憲法では、天皇は「終身」その地位にあると明確にしている。そのため、政治家たちは陛下の願いを無視してきたと、原武史放送大学教授は説明する。

「9年間にわたって、政府は陛下のお気持ちにまったく同調しなかった。退位したいという陛下の希望を受け入れたら、天皇が重要な決定権限をもつことになってしまい、それは憲法違反だと考えたからだ」


5月1日に新天皇に即位する皇太子さまと雅子さまご夫妻
 これは、まさに日本独特の難問だ。原教授によると、焦燥感を募らせた陛下と宮内庁は、ある計画を編み出した。「陛下と宮内庁はどんどん我慢できなくなっていった。そこで、宮内庁の職員がNHKに情報を流し、NHKが陛下の希望を報じた」 NHKにとってそれは大スクープとなり、こう着していた局面が打開された。1カ月後、陛下は再びテレビ放送されたビデオメッセージを通して国民に直接語りかけ、退位して皇位を皇太子さまに引き継ぎたい意向を示唆した。

 世論調査の結果は、大多数の日本国民が陛下の意向を支持していることを示した。安倍首相と保守層は従うしかなかった。それから2年の年月を要したが、陛下はついに退位の日を迎えた。5月1日、皇太子さまが新天皇に即位し、時代は「令和」に変わる。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦 拝 



[2398]『旧唐書』と『新唐書』の間
投稿者:守谷健二
投稿日:2019-05-03 16:01:54

 守谷健二です、2019年5月3日

『旧唐書』は、日本記事を、「倭国伝」と「日本国伝」の併記で創っている。『旧唐書』は、「倭国」(筑紫王朝)と「日本国」(近畿大和王朝)が日本列島に並立していた、と認識していた。
 
 西暦663年に朝鮮半島の南西部の白村江で、唐・新羅連合軍と戦ったのは、倭国であった、と明記する。倭国はこの戦いに三万余の大軍を派兵し大敗を喫したのであった。 倭国はこの戦いに、王朝の総力を注ぎ込んでいたのである。

『旧唐書』に初めて登場する日本国記事は、703年(大宝三年)の粟田真人の遣唐使の記事である。

 その記事は、日本国が倭国を併合したことを伝えている。しかし、日本国の使者たちの説明は矛盾が多く、中国の史官たちを納得させることが出来なかった。

 ―その人、入朝する者、多く自ら矜大、実を以て対(こた)えず。故に中国是を疑う。・・・『旧唐書』より

『旧唐書』が上梓されたのは、945年である。それから百十五年後の1060年に『新唐書』が上梓されている。両者とも正式には『唐書』であるが、区別するために『旧』『新』とつけられているに過ぎない。

 『旧唐書』が既に成立しているのに、何故『新唐書』が編まれたのだろう。
通説は、唐末の混乱で、唐末期の資料が失われたので、『旧唐書』の記事には不備があった。
 宋の時代になって、唐末期の資料が多く発見された。それ故、『旧唐書』の不備を補いより完全な「史書」を作ることが、勅命(皇帝の命令)でなされた。と通説は伝える。

 しかし、『新唐書』は、史料の扱いが杜撰で、誤りも多く、『旧唐書』よりも信頼性に欠ける、と云うのが後世の学者たちの一致した見解である。

 『新唐書』の日本関係記事も、誤りが目立つ。特に阿倍仲麻呂の経歴を誤っているのは納得できない。
 『小倉百人一首』天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に いでし月かもーの阿倍仲麻呂である。

 仲麻呂は、十六歳で唐に留学し、科挙に合格し、微官から出発し、秘書監(従三品)、左散騎常侍(従三品)、鎮南都護(従二品)と、唐朝に重きをなした人物で、李白、王維、杜甫など詩壇のスターたちとの詩文の応酬も多く残されていた超有名な人物である。まともな歴史家であったら、間違いようがない人物なのだ。

 この『新唐書』であるが、
 
-日本国は、古の倭奴なり-出始められている。日本国の連続性を認めている。日本には王朝の交代がなかったと書く。
『旧唐書』の見解を否定する。
              つづく

 
 




[2397]ノートルダム寺院の大火災は、やらせ(捏造)であり、「ショック・ドクトリン」である。
投稿者:副島隆彦
投稿日:2019-04-20 21:54:47

副島隆彦です。 今日は、 2019年4月20日(土)です。

 4月15日のノートルダム寺院(大聖堂、カテドラル)の大火災は、どうも計画的なやらせで、捏造(ねつぞう hoax )だったようだ。世界中に、今、「こんなのは、でっち上げだ」の声が湧き起こっている。

 私が、このノートルダム寺院の大火事を知ったのは、4月16日の朝の5時だった。イギリスのBBCのテレビ放送で知った。大火災が起きたのは、現地パリ時間で、4月15日の午後6時か7時である。現地は夕方だ。火災を見守る人々の映像からは、パリはまだ明るいようだった。 日本時間では16日の午前2時だった。 


火焔に包まれるノートルダム大聖堂

 だから、私がテレビで最初の映像を見たのは、火災発生から3時間後ぐらいのときだ。 テレビ映像を見ながら、私は、何か奇妙な感じがした。

 フランス大統領のマクロンが、自分の人気の回復と、「フランス国民の団結」、「共和国防衛」を、掲げて、こういう 保守的な統合、国民への危機感の醸成(じょうせい)での、統制国家(とうせいこっか)への道を進む、権力犯罪(けんりょくはんざい power crime)をでっち上げたのだ。

 権力者たちは、 自分たちがやった、という直接のあからさまな証拠さえ出なければ、ウソを付き続ける。居直って、これは、失火だと言い続けるだろう。だが、そう、うまくは行かないだろう。今度の、大火災は、あまりに、やり方が、幼稚だ。 原因も不明のまま、うやむやにするだろう。だが、これから、いろいろと、噂が立ち、ボロボロと妙な事実が出てきて、騒ぎになるだろう。フランス国民は低脳ではない。

 全く、よくやるものだな。フランス国も、イギリス同様、かなりのジリ貧で、どんどん落ちてゆく国力に対して、なんとか歯止めを掛けようと必死なのだ。

 火災から5日経(た)った、20日の今でも、誰も捕まっていない。工事現場の責任者を、業務上過失の容疑で、パリの警察が、取り調べることさえしていない。 誰も、何の追及もない。 何なのだ、一体、この様(さま)は? 仮設の工事用のエレベーターから出た火花が原因だろう、と バカことを言うな。 工事関係者たち自身が、火の気はなかった。自分たちが、その日の工事終わって、現場を離れたあとに、火災が起きた、と証言している。 

 こうやって、歴史的な建造物の 大火災を、フランスの権力者自身が、仕組んだ。 まったく、2001年の9月11日の「9・11」(セッテンバー・イレブン)の、ニューヨークの110階建てのWTC(ワールド・トレイド・センター 2棟)への、旅客機の 突入の劇(げき)の 捏造 と、全く同じものだ。 あれから、もう18年になる。


破壊されるワールド・トレイド・センター

 あのときは、ブッシュのバカ息子の方(モンチッチ)が、大統領になってすぐの年だった。 あれで、アメリカは、ウオー・エコノミー war economy 「戦争(刺激)経済」「戦争をすることで、大国の経済を刺激(ブースト)して、経済を回復させる」やり方、に突入して、その年のうちに(11月には)、米軍が、アフガニスタンに侵攻した(2万人ぐらい)。 そして、2年後の2003年の3月20日から、バグダッド爆撃だ。ズズーン、ズズーンと、爆撃音が、日本のテレビでも現地特派員から放映された。

 アメリカは、このように、着々と準備していたとおりに、2001年からイラク侵攻戦争を開始して、「イラク戦争」と呼んだ。戦争の相手国 無しの、 War in Iraq ウォー・イン・イラク とか、War against Terrorism ウォー・アゲインスト・テロリズム「対(たい)テロ戦争」と称した。アメリカに対して反旗を翻した、サダム・フセイン政権を 戦争の相手国とさえ認めなかった。米軍の派遣軍(遠征軍、エクスペデイショナリー)によって、その国の領土を蹂躙(じゅうりん)しただけだ。

 イラクには、大量破壊兵器(核兵器)の開発の証拠はなかった。サダム・フセインは、バース党と言って、アラブ世界の社会主義者(エジプトのナセル(ナスィール)大統領の思想)である。だから、アルカイーダや、アフガニスタンのタリバーンとは、関係がなない。

 彼らは、思想として敵対しあっていた。それをアメリカのメディアは、意図的に混同して、一緒くたにして、アルカイーダとサダム・フセインが、共同で「9.11」を実行した、とした。 アメリカの忠実な子分だったサダム・フセインが、アメリカと敵対したので、この国を、16万人の 兵力で攻めて破壊した。サダム・フセインを捕まえて絞首刑にした。世界帝国(ワールド・エムパイア)というのは、自分が生き延びるために、こういう無惨なことをする。

 フランスが、これと同じことを、小規模にやって見せたよ。全く、こんな下手な芝居を、よくやるものだな。

(転載貼り付け始め)

〇ノートルダム高額寄付に怒り=反政府デモ激化も-フランス

2019年04月19日  AFP 時事通信  

ノートルダム大聖堂の前を行進するデモ隊=1月5日、パリ(AFP時事)

 【パリ時事】大火災に見舞われたフランスのパリ中心部にある観光名所、ノートルダム大聖堂の再建のため、大富豪らから多額の寄付金の申し出が相次いでいることに対し、マクロン大統領の政策に反対し昨年11月からデモを続けている抗議運動参加者らは「不公平だ」と不満を募らせている。

 抗議運動の中心となっている女性は、4月17日、「社会的な惨状には何もしないのに、わずか一晩で膨大な金を拠出できることを見せつけた」と、高額な寄付を批判した。インターネット交流サイト(SNS)上では、「人間より石が優先されるのか」などと反発する投稿が相次いだ。

 有力紙フィガロは、4月20日に予定されているデモについて「怒りを募らせたデモ隊が結集する可能性がある」と指摘。再び破壊行動が起きる恐れがあると報じた。

(転載貼り付け終わり)

 副島隆彦です。マクロンは、ただちに、「5年間で、ノートルダム大聖堂を、より立派に再建する」と演説した。きっとするだろう。 なぜなら、計画的なのだから。



白々しいマクロン

 この大火災が起きる前は、5千万ユーロ(70億円)しか、修復のための寄付金が集まっていないと、放送していた。 私が、F2(フランス・ドゥ。フランス国営放送局)のテレビを、2週間ぐらい前に見たときに、尖塔(せんとう)の周りの12使徒(アポストルズ)のブロンズ製の像を、慎重に取り外すニューズを流しながら、言っていた。

 今や、寄付金は、急に、どこからともなく、10億ユーロ(1300億円)集まって、主に大企業からだろうが、この金額は、すぐに、20億ユーロ(2600億円)になるだろう。これで十分に再建できる。 もっと立派に作り直される。さっさと、どんどん、てきぱきと。

 大修復工事というのは、壊すだけでも大変なのだ。文化財の塊(かたまり)だから、丁寧に、丁寧に、壁の装飾とかを剥(は)がしていたら、それだけで、一体、何年かかるか、分からない。 だったら、「えーい、面倒だ。まとめて、燃やしてしまえ」だ。その方が、あとの再建築工事が、ずっと、やり易(やり)い。だったら、燃やしてしまえ、だ。

 一番、重要な宝物(ほうもつ)は、ほとんど、先に 移動させていたようだ。 かつ、貴重なパイプオルガンとかも、ほとんど無事に残っている。 何なのだ? このやり方は。

 権力者、支配者 というのは、本当に、こういうことをする。 何も知らない、気づかない、一般国民を、恐怖に陥れて、悲嘆に暮れさせて、そして、それを利用して、権力者の思い通りにさせる。 マクロンというのは、本当にワルい男だ。 アメリカの手先なのだ。

 だから、私、副島隆彦は、英語で、コンスピラシー のことを、「権力者による共同謀議(きょうどうぼうぎ、共謀、きょうぼう)」と訳せ、とずっと、主張している。 コンスピラシー conspiracy 「権力者たちによる共同の謀議」は、本当にあるのだ。こいつらは、本当に、こういう 大惨事(だいさんじ)を 計画的に、実行する。そして、国民を脅(おびや)かし、恐怖に叩き込み、青ざめさせて、自分たち権力者の言うことを聞かせる。

 これを、「ショック・ドクトリン」“ Shock Doctrine ” と言う。「恐怖で支配する」という原理(ドクトリン)だ。この考えは、カナダの優れた女性ジャーナリストの ナオミ・クライン が、2007年に出版した本の書名である。




『日本に恐ろしい大きな戦争が迫り来る』から

 私、副島隆彦は、× 陰謀(いんぼう)と × 陰謀論(いんぼうろんじゃ) という言葉を使わない。認めない。拒否する。 人に向かって、「それは陰謀論ですか」と、ニヤニヤ笑っていう者たちと、私は、ずっと敵対してきた。必ず、激しく抗議してきた。 「 陰謀、と言うな、権力者による共同謀議と言え」と、自分の周りの知人たち、友人たちにも、教え諭(さと)してきた。

 「それは、陰謀論だよ」と、ニヤけて言う者たちは、今や、権力側の人間で有り、自分のことを、温厚で、良識のある人間だと、思い込むことで、真実を追求する人びとを、差別し、隔離しようとする、悪意のある者たちだ。 一般民衆、普通の国民は、こういう時は、額にしわを寄せて、「私には、政治のことは、分からない」と黙りこくるものだ。それが、まっとうな判断だ。

 私は、自分が、言論人としては、× 陰謀論者(いんぼうろんじゃ)のひとりとして、扱われ、蔑(さげす)まれてきた。だから、私は、大きく反撃して、反論してきた。 「権力者による、共同謀議(犯罪だ)は有る。彼らはやる」と、いろいろの歴史事件を捉(とら)えて、詳しく調べて断定して、このことを、ずっと諸本に書いてきた。 私の本に近寄ろうとしない人たちのことを、私は、私なりに知っている。私は、自分の書いた本が、特定に人たちに、忌避され、嫌われることも知っていて、自覚している。彼らは、権力側の人間たちだ。

 「それは陰謀論だよー」と、簡単に言う者は、今や、人生の知恵の足りない人間たちだ。コンスピラシー・セオリー conspirasy theory というのは、ただの犯罪者集団や 政治的な反対派の組織が、実行する、小規模の組織犯罪(シンディケイテッド・クライム)程度のことではない。そして、それが露見して、捕まってしまうようなチンケな連中の犯罪のことを指すのではない。

 コンスピラシーというのは、それぞれの国の、実権、最高の権力を握っている者たちが、警察権力までを支配し、上手に管理した上で、行う組織犯罪だ。 だから、必ず「権力者による共同謀議」と、権力者を頭に付けて呼ばなければいけない。だから、コンスピラシーは、簡単には発覚しない。相当な仲間割れや、内部告発者(ホイッスル・ブロウアー)が出現しない限り、明るみに出ない。

 だから、世界基準の言葉である、コンスピラシーは、「権力者共同謀議(共謀)」と訳せ、と、10年ぐらい前に、私、副島隆彦が、学問的に決断して、本に書いて、それ以来、徐々に日本国内に広まっている。

 「副島隆彦って、陰謀論者でしょ」と、私に、レッテル貼り(labeling ラベリング)する者たちとの闘いは、ずっと、今も続いている。 私は、あの愚劣な連中には負けない。左翼やリベラル派を自称する者たちの方に、この手の軽薄人間がたくさんいる。彼らは、私たち、世の中を疑い、真実を追求しようとする者たちを差別する。そして、自分のことを良識派だと、自惚れる。頭が悪いだけの愚鈍(ぐどん)人間のくせに。 私は、大きな真実が暴かれることをいつも、がむしゃらに追究して、闘い続ける。グイグイとへこたれることなく、前に押し続ける。「真実は、権力 よりも強いのだ」というコトバ、

 Truth is mightier than power . 「トウルース・イズ・マイティヤー・ザン・パウワ」 

を旗頭(はたがしら)、自分の 幟旗(のぼりばた)にして、今日まで突き進んできた。一切、怯(ひる)むことはない。私が司令官(コマンダンテ)だからだ。 歪んだ精神をした者たちとの、闘いは、ずっと続く。

 今も果敢に闘う、優れた女性ジャーナリスト、ナオミ・クライン著の「ショック・ドクトリン」の原著を、岩波書店から2人の女性翻訳家が、実に丁寧に訳して、2011年の日本の「3・11」の大地震、大津波の 半年後の11月に日本語訳が出版された。 この2人の日本人女性翻訳家は、この「ショック・ドクトリン」を、別名で、「 大惨事(だいさんじ)便乗(びんじょう)型(がた)資本主義(しほんしゅぎ)」と、実に優れた訳をした。 戦争や、自然災害 や大規模の都市災害なとを、利用して、
権力者たちが、自国の国民を、いいように動かす、やり方だ。

 私、副島隆彦は、この「ショック・ドクトリン」について、自著の「やがて 日本に 恐ろしい 大きな戦争(ラージ・ウォー)が 迫り来る」 (講談社、2015年3月刊)の第5章を、まるまる使って、詳しく説明した。


日本に恐ろしい大きな戦争が迫り来る

 私は、この本のまえがきの 冒頭で、「2年後の2017年に、ヒラリー・クリントンが、アメリカ大統領になったら、世界中が戦争になるだろう」と、はっきり書いた。

 ヒラリーたち凶悪な者たちが敗北して、凶暴な戦争勢力が、アメリカを支配しなくて、トランプのような経営者あがりの泥臭い男が、アメリカ大統領になって、世界は救われたのだ。 アメリカン・デモクラシーの最後の底力(そこじから)だ。 アメリカ民衆の勝利だ。

 だが、これから、5年後の 2024年、トランプの最後の年になったら、また、再び、世界に大きな危機が押し寄せる。「大恐慌か、大戦争(ラージ・ウォー)か」である。私は、自分の予言者としての能力に強い自信を持っている。

 ノートルダム寺院のような、古い建物を、どうにかして、修復しようと思ったら、どうしても一気にやるしかない。下に載せる記事に付いている写真(画像)を見ると、木造の骨組みの大天井が、きれいに焼け落ちた、その瓦礫(がれき)が、床に積もっていて、大聖堂の両側の壁は、そのまま残っている。 ファサードの前面の顔の塔も、綺麗に残ってる。

 こういう具合に、実に綺麗(きれい)に、やるものだ。これなら、大修復を、再建築と併せて、どんどんやれるだろう。 ほんとによくやるよ、こいつら、は(笑)。

 歴史年表(岩波書店)を見ると、パリのノートルダム寺院は、西暦1163年に建立(こんりゅう)開始、1182年に完成、と書いてある。12世紀だ。だが、最初のものと今の大きなものとは違う。この時代は、第2回の十字軍(クルセイダーズ)という、アラブ中東世界に、西欧の王様たちが、ローマ・カトリック教会(悪の巣窟)が音頭を取って、攻め込んで、自分たちの聖地(キリストが処刑された場所)エルサレムに、80年間、王国を作った時代だ。テンプル騎士団(ナイト・テンプラーズ)が、西欧諸国で、もの凄い熱気となって、この敬虔な平信徒の団体が、十字軍の本当の、突撃隊、正面の主力を作った。

 ノートルダム寺院は、このテンプル騎士団の熱気が作った、民衆の寺院として始まったのだ。

 12世紀の当時のノートルダム寺院は、2階建てぐらいの木造の小さなお寺だっただろう。大した大きさではない。5日前に、焼け落ちた、尖塔(せんとう)は、地上から90数メートル有る、相当の高さだ。私は、何度か、セーヌ川のこっちから見た。あの尖塔とか聖堂は、19世紀(1860年代)に作られた、ゴシック様式のものだ。 

 だから、あんなに大きいのだ。歴史的建造物と言ってみても、たったの100数十年しか経っていない。これまでに何回も建て替えたのだ。だったら、そんなに、1000年の昔から有ったように、言わない方が良い。現代建築の次述で、綺麗に建て替えれば、それで、済むことで、簡単なことだ。本当に、マクロンたち、ワルは、よくやるよ。
この男は、いよいよ、嫌われるだろうな。まだ、38際ぐらいのガキのはずだ。

 私は、この男が、去年の サッカーのワールド・カップの決勝戦で、フランスが勝ったときに、スタジアムの最高階の貴賓席から、立ち上がって、前面のテーブルの上に立ち上がって、片腕を天に突き上げているポースを見て、興ざめした。バカだ、こいつだ。ガキだ。じっと我慢する、ということを知らない。じっと我慢する、耐えに耐える、ということが、国民の苦しみを一身に背負った、政治家にとって一番、重要な資質だ、ということを分かっていない。長くは保(も)たないだろう。 ドイツの女帝、堅忍(けんにん)自重(じちょう)の人、メルケルとは大違いだ。

 今日は、書かないが、本物のフランス人の 愛国者、保守の民族主義者 たちは、ド・ゴーリスト 
de Gaullist という人たちである。ゴーリスト( Gaulle 1, Gaulliste ガリア主義者 )とも言う。本物の反(はん)アメリカ主義者だ。アメリカ何するものぞ、のフランス人の誇り高さを持っている。思想家のミシェル・フーコーが、いろいろと真実を書いていた。彼ら、ドゴーリストたちは、選挙の時に、必ず、追い詰められて、敗北させられる。1970年代から、西欧諸国も、アメリカの属国にされたからだ。それが、フランス現代史だ。

 日本でも、同じようなことが計画されて起きるか。いや。日本は、南海(なんかい)トラフが、3つに分かれている、① 東海地震 と、 ②東(ひがし)南海地震 と、③ 南海(なんかい)地震 うちのひとつが近いうちに起きる可能性が高い。だから、こっちの 大規模自然災害の恐怖で、国民を脅えさせて、統制経済(コントロールド・エコノミー)と統制国家への道を進む。

 そして、大地震で、「ショック・ドクトリン」= 大惨事(だいさんじ)便乗(びんじょう)型(がた)資本主義 を作り出すだろうから、わざわざ、「9・11」やら、ノートルダムの大火災のような、やらせ、の虚構(きょこう、fake 、 forgery フォージェリー)、のでっち上げの、インチキをやる必要は無い。

 2001年(18年前)のニューヨークの 「9.11」に、ついて、これまでと同様に、何十度でも、書いておくが、あのとき、ブッシュ息子大統領は、アホだから、始めから飛行機に乗っていて、ディック・チェーニー副大統領と、ラムズフェルド国防長官(凶悪な人間)の2人から、「お前は、そのまま飛んでいろ。ホワイトハウスに帰ってくる必要は無い。私たちが指揮する 」と、言われて、バカ扱いのままだった。 

 2棟 のワールド・トレイド・センターには、10階置きずつに、テルミット爆弾という、4千度の超高温が出て、太い鋼鉄の柱さえも一瞬で溶かす爆薬が仕掛けてあって、それで、デモリション demolition という 古いビルの倒壊、破壊技術 をそのまま使って用意周到に、高層ビル(104階建て、高度410メートルぐらい )を、内側に、ガラガラと上手に壊した。 旅客機が、超高層ビルに突っ込んだぐらいで、ビルは壊れない。飛行機は、軽いジュラルミン(今は、チタンが多い)で出来ているから、ぼっと燃えて終わりだ。
 このビル解体工事の技術を、今度のノートルダム寺院大火災でも、アメリカが教えて、上手にやってみせたのだろう。 

 そう言えば、石原慎太郎が、あの「9.11」の当日、ニューヨークにいて、倒壊して、大きな砂埃(すなぼこり)が、舞う近くにいて、必死で日本に逃げ帰ってきた。その前日に、石原慎太郎は、“世界皇帝”のデイヴィッド・ロックフェラーのお屋敷にいて、「お前が、アメリカに逆らわないようになっから、東京メトロポリタン・ガヴァナーにしてやる」と、日高義樹を通訳にして、「明日、面白いドラマが起きるから、見てゆけ」と、言われたのだ。

 私、副島隆彦が、こういう真実を、書き残さなければ、日本人は、誰も大きな歴史の流れを、大きく理解することが出来ない。

 ノートルダム寺院(大聖堂)の、 Notre Dame  ノートル・ダム とは、フランス語で、「我らが敬愛する女性」という意味だ。これを、英語では Our Lady アウア・レイディ という。 そして、この 女性とは、イエス・キリストの奥様で、かつ、使徒(しと)のひとりだった、マグダラのマリア、マリア・マッダレーナ Maria Magdalene だ。キリストのお母さん、聖母(せいぼ)マリアではない。

 この真実を知っている人は、もう、全員知っている。 私、副島隆彦の『隠された ヨーロッパ 血の秘密』(ベストセラース社、 2012年10月刊)で、私が、イタリアのルネサンスと、偉大なるミケランジェロと、「ダヴィンチ・コード」の 真実を、満天下に、下記らかにした。この本の 冒頭で、このことを書いた。 

 「ノートル・ダム とは、マグダラのマリアであり、当時の、テンプル騎士団や、ヨーロッパの女性たちは、このことを知っていて、強くマグダラのマリアを拝んだのだ。密かにローマ教会の支配と闘った」と。

 私の頭の中では、もう、いろいろのこの世の真実がすべて明らかになっている。 あとは、頭のいい人から、順番に、この真実を知って、目覚めて、そして、人間として強くなって、一切の虚偽と、迷妄と、権力者による洗脳(ブレイン・ウォッシング、マインド・コントロール)と 闘わなくてはいけない。 

「そんなことはないよ」「自分は、他の人たちが信じていることを信じる」という人たちは、生来の、臆病者であり、愚か者なのだから、それはそれで構わないので、私は、放(ほ)っておく。ただし、私が書いたことの、あれこれの真実が、脳に突き刺さって、どうしても離れなくなる。

 以下に、一本だけ、焼け落ちた聖堂の礼拝所の 内部の瓦礫(がれき)の山を撮した、記事を載せる。

(転載貼り付け始め)

〇 ノートルダム大聖堂火災 「爆撃のよう」屋根に穴 内部はがれき

2019年4月17日  AFP時事 パリ/フランス

火災に見舞われたフランス・パリのノートルダム大聖堂内部の様子(2019年4月16日撮影)。(c)AFP



 火災に見舞われたフランス・パリのノートルダム大聖堂の外観(2019年4月16日撮影)。(c)LUDOVIC MARIN

【4月17日 AFP】中世の貴重な窓から割れ落ちたステンドグラスの破片、尖塔(せんとう)が崩落し聖歌隊席付近の屋根にできた大きな穴、天井から焼け落ち床に散乱したがれき…。

 フランスの首都パリにあるノートルダム大聖堂(Notre Dame Cathedral)を15日夕に襲った火災は消防隊が鎮火にこぎ着けたが、一夜明け日の光に照らされた現場から、その被害の規模が明らかになった。

 開け放たれた大きな扉の一つからは、大聖堂内部に焼け焦げたがれきが山になっているのが見える。被災後の大聖堂内に最初に足を踏み入れた人の一人、ノートルダム大聖堂のフィリップ・マルセ(Philippe Marsset)司教総代理は、「爆撃を目にしたような感じがした」と語った。

 しかし希望の兆しを示すものもあった。大聖堂奥にあった金色の十字架が無傷で残り、闇の中で毅然(きぜん)と輝いていた。損壊を免れたステンドグラスや彫像もある。

 被害を受けずに済んだものも多く、石造部分の大半と2つの巨大鐘楼が無事だった事実は、安堵(あんど)をもたらした。マルセ氏は「ただあぜんとしている。奇跡的という以上に、畏怖の念さえ覚える」と話している。 (c)AFP/Camille BOUISSOU and Michel MOUTOT

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝 



[2396]新札切り替えだ。5年後、一万円札は千円札になる。 redenomination リデノミネイションが断行されるだろう。
投稿者:副島隆彦
投稿日:2019-04-15 15:10:22

副島隆彦です。今日は、2019年4月15日(月)です。

私は、恒例の 春の 金融本 を、ひーフーハーフー言いながら、必死で書き上げた。そのあと名古屋の経営者たちの集まりに講演をしに行った。 名古屋の ベタベタの泥臭い、実感のこもった、中小企業の経営者たち数百人が集まっていた。 東京の経営者や資産家たちとも、ひと味違う。

 大阪の経営者たちでも、まだ、気取り屋が多い。本当の浪速(なにわ)商人のルーツは、実は、近江(おうみ)商人なのだ。近江(大きな海という意味)である琵琶湖の西岸の、高島町(たかしまちょう)から、高島屋が出てきた。江戸時代に、全国に行商人のネットワークを作って、当時の高級品で先端商品だった蚊帳(かや)を売って大きな資産を作った。

 名古屋は、名鉄(めいてつ、名古屋鉄道)と、かつては東海銀行(今は、三菱銀行の一部)と、松坂屋の資本が大きい。私が話に行ったのは、名鉄系の企業経営者たちだった。

 翌日は、濃尾(のうび)平野を北に向かって、木曽川(きそがわ)の畔(ほとり)の犬山城(いぬやまじょう)を見に行った。行く途中の名古屋環状の高速道路から、小牧山城(こまきやまじょう)が見えた。感動した。

 尾張(おわり)大名、織田信長が、バテレンども、イエズス会(耶蘇会、やそかい)に爆殺された(1582年)あと、同じ下層民の出の、秀吉と家康が、激突した、小牧(こまき)長久手(ながくて)の戦いの場所だ。秀吉は、信長の草履(ぞうり)取り(小者、こもの)から這い上がった男だが、家康は、三河大名(みかわだいみょう)松平元康(まつだいらもとやす)を殺してすり替わった男だ。本名は、世良田元信(せらだもとのぶ)と言う。 

前日、講演会の後、雨の中、JR名古屋駅のすぐ西側の、中村区にある、秀吉と 忠実な家来の加藤清正(かとうきよまさ)の生地を訪ねた。名古屋の人は、知っているが、中村 は、最近まで、低地の湿地帯で、下層民が住む地帯だ。

「 小牧(こまき)城と呼ぶな、小牧山(こまきやま)城と呼べ」と、小牧市長が言っているそうだ。なるほど。 戦国時代の初めの城は、すべて山城(やまじろ)だ。平地に立つ平城(ひらじろ)は無い。

 私は、4月末に発売になる金融本を書き上げて、かなり体と頭に堪(こたえ)た。疲れている。それでも、以下のことを、なんとか書いて置かなければいけない。

 それは、「2024年に紙幣(しへい)が、新札に変更される」のニューズだ。 「麻生太郎(あそうたろう)財務相は、2024年度上期をめどに1万円札と5千円札、千円札の紙幣を刷新すると発表した」と新聞記事で出た。

 「新しいお札の顔は、1万円札が渋沢栄一、5千円札が津田梅子、千円札が北里柴三郎となり、明治維新以降の日本の実業や女子教育、医学研究を切り開いた人物が選ばれた」そうだ。

 ここで、私、副島隆彦は、はっきり書いておきます。 今から5年後の 2024年に、発行される新札(しんさつ)によって、デノミネーション( denomination 、通貨単位の変更)が、行われるだろう。 

 このように予言します。この私の予言は、ほぼ確実に当たるでしょう。 1万円(10,000円)札は、千円(1,000円)札に、 5千円(5,000円)札は、五百円(500円)札に、千円札(1,000円)札は、百円(100円)札になるだろう。 ゼロを 一つずつ削り取ることになる。  

 そのとき、米ドルは、今の1ドル110円から大きく下落して、1ドル40円とか、20円になっているだろう。今から5年後のことだ。 


このことは、私の最近の本たちで、詳しく書いてきた とおり、今のトランプ政権が、終わる5年後の、2024年に、先進国の財政崩壊(ファイナンシャル・カタストロフィ)と、世界恐慌(ワールド・デプレッション)が起きるだろう、からだ。

 今は、1ドル=112円で、円安、ドル高で、日本の輸出企業は、安心している。だが、5年先には、ドル暴落が起きて、ドルの価値は、3分の1、5分の1になるだろう。

 デノミネイションは、「通貨単位の変更」の場合は、正しくは、redenomination リデノミネイションと、言わないといけない。このように使わないと、間違い、誤用(ごよう)だ。これからは、日本人も、「デノミ(ネイション)になる」ではなくて、「リデノミ(ネイション)になる」と使わないといけない。

 まず、私、副島隆彦が、このように指摘しておきますから、以後は、日本の新聞記者たちや、官庁エコノミスト、経済学者たち、頭がいい順番に、ハッと気づいて、リデノミネイション と、「リ」を 付け加えて、書くようになる。そうしないと、いけない。自分が恥を掻くだけだ。

 今から、5年後の2024年には、ほぼ確実に、「1万円札 は、千円札になる」と、私は、予言しておきます。 あれこれ、ぐすぐずと、今は、もう書きません。私は疲れています。今から、私のこの文を震源地として、皆で、ザワザワと、騒ぎ始めなさい。

 この他に、ウィキリークスの主宰者のジュリアン・アサンジが、政治亡命(ぼうめい、アサイラム asylum )して、エクアドル政府に承認されて、立て籠もっていた ロンドンのエクアドル大使館から、無理矢理、イギリスの政治警察(ソート・ポリス)の突入によって逮捕され連行された事件(4月11日) があった。

 このことも、近いうちに書きます。イギリスも、一等国の振りをして、こういう 言論の自由、政治活動の自由の問題になると、何の余裕もなくなって、ただの、「今や、6千600万人の貧乏国」だ。大英帝国(だいえいていこく、ブリテイッシュ・コモンウエルス)の面影もない。優れた見識を持たない。哀れなものだ。 

 この他に、カルロス・ゴーンを、4回目の逮捕を、日本の東京地検、特捜部(とくそうぶ)が、やったこと(4月4日)。 世界基準から見たら、同じ容疑者を、何度も、捕まえる、ということをしてはいけない。 大きくは一事不再理(いちじふさいり)という、世界的な法理(ほうり)に違反することを、日本の 検察官どもは、やっている。恥を知るべきだ。

 世界が注視しているので、この、愚劣な、日本の司法官僚ども(法務省、裁判官も含む)は、日本国民を、お白洲(しらす)で、ヒドく打据(うちす)えるように冷酷に取り扱えなくなって、狼狽(うろた)えている。たかが、お奉行さま階級の者たちでは、外国、世界が出てくると、オロオロするだけだ。

しかも、「日本は、検察官(けんさつかん。プロセキューター prosecutor )が、逮捕をするのか、信じられん国だな」と驚かれている。 世界基準では、犯罪の捜査(インヴェストゲイション)と 、容疑者の逮捕(アレスト)は、警察官(ポリス)がする。日本は、特殊な国で、検察官にまで、捜査権と、逮捕権を与えている。 

 普通の近代国家(モダーン・ステイト)だったら、検察官(けんさつかん)は、国家の代理人として、容疑者を裁判所に起訴(きそ。インダイトメント indictment )するのが仕事だ。 日本は、国家制度 自体 が、歪(ゆが)んだ、歪(いびつ)な国なのだ。まさか、そんな、と 思うなら、自分で調べてご覧なさい。

 欧米人の友人がいる人は、自分で、聞いてご覧なさい。 「井の中の蛙(かわず)大海を知らず」の、そのまんまだ。私は、いつも、ひとりで、呆(あき)れかえっている。カルロス・ゴーンは、奥さんと、広中淳一郎(ひろなかじゅんいちろう)弁護士と、これから、正当な闘いをするだろう。 私は、カルロス・ゴーンを応援する。  副島隆彦 記


(新聞記事、2本の 転載貼り付け始め)

●「紙幣一新、正式発表 新元号とは「たまたま重なった」」

2019年4月9日 朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASM4936FCM49ULFA008.html

 麻生太郎財務相は、4月9日午前、2024年度上期をめどに1万円札と5千円札、千円札の紙幣を刷新すると発表した。新しいお札の顔は1万円札が渋沢栄一、5千円札が津田梅子、千円札が北里柴三郎となり、明治維新以降の日本の実業や女子教育、医学研究を切り開いた人物が選ばれた。

 紙幣を一新するのは2004年以来、約20年ぶりとなる。麻生氏は理由について、偽造防止の観点からこれまでも約20年ごとに変えてきたと説明。今月1日の新元号発表と続いたことについては「たまたま重なった」と説明した。

 人物の肖像が刷られる表面に対して、裏面も一新される。1万円札は東京駅の丸の内駅舎、5千円札は藤の花、千円札は富嶽(ふがく)三十六景の「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」が採用される。

 1万円札に選ばれた渋沢栄一について、麻生氏は「日本資本主義の父」と表現、「この方の功績は大きかった」と語った。一方、2千円札の刷新を見送ったことについては、「流通枚数が少ない」ためとした。

 また、500円硬貨についても素材などを変えた新硬貨が21年上期をめどに発行されることが発表された。これまでのニッケル黄銅に、白銅と銅も混ぜて2色3層にするなどの変更を加えている。

 財務省は、新紙幣・硬貨が発行された後も現行のお金は引き続き使えるとして、「現行の日本銀行券が使えなくなる」などとかたる詐欺に注意するよう呼びかけている。


●「なぜ"5年後の新紙幣"をいま発表したのか」 「たまたま重なった」は本当なのか

2019年4月13日   プレジデントオンライン
https://president.jp/articles/-/28409

「2004年の新紙幣」の発表は2年前だった
  1万円、5千円、千円の3種類のお札(日本銀行券)のデザインが、5年後に新しくなる。500円硬貨も刷新される。4月9日の閣議後の記者会見で、麻生太郎財務相が明らかにした。

  新紙幣は2024年度の上半期をめどに発行されるが、これで紙幣の一新は2004年以来、20年ぶりとなる。“お札の顔”には、1万円札に「近代日本経済の父」と呼ばれる渋沢栄一、5千円札には日本で最初の女子留学生としてアメリカで学んだ津田梅子、そして千円札には破傷風の治療法を開発した細菌学者の北里柴三郎の肖像画が使われる。

 500円硬貨は偽造防止を目的に素材を変え、2色構造になる。2年後の2021年度の上半期をめどに発行される。

 新紙幣の発行を決めたのは、安倍晋三首相と麻生氏である。発表から発行まで5年かかることになる。前回、2004年の新紙幣発行では、発表は2年前の2002年。それに比べると、今回はかなり早い時期の発表だった。

 4月1日の新元号の公表と5月1日の改元、そして天皇の即位とタイミングがうまく重なる。麻生氏は「たまたま重なった」と話していたが、果たしてそうだろうか。新紙幣発行の発表は一連の祝賀ムードをさらに盛り上げるための小道具のひとつだと思う。

 沙鴎一歩には亥(い)年の統一地方選が行われている最中、安倍政権が祝賀ムードの盛り上がりに乗じて自らの支持を高めようと画策しているように思えてならない。

 今回、"お札の顔"はどのように決まっていったのだろうか。紙幣のデザインは財務省と日銀、紙幣を印刷する国立印刷局の3者が協議して概略を決め、最終的には日銀法に則って財務相が決める。

 肖像画の人物の選定は、国民に広く知られ、学校の教科書に載るなど世界に誇れる人物であることが基準になっている。ただし政治色が薄いことが求められる。軍人も外される。さらに偽造防止の観点から精密な写真の残っている人物が好ましいとされている。

「合わせて1兆2600億円の需要が見込まれる」

 10日の衆院財務金融委員会で、財務省の可部理財局長は業界団体「日本自動販売システム機械工業会」の試算を挙げ、需要についてこう述べている。
「現金自動預払機(ATM)や自動販売機などの改修で、紙幣のデザイン変更への対応で7700億円、500円硬貨への対応で4900億円。合わせて1兆2600億円の需要が見込まれる」

しかし可部氏は「デザインの変更はあくまで偽造を防ぐ観点から行うものだ。経済対策ではない。経済効果については試算していない」とも答弁している。

特需への期待があるものの、現金を使わないキャッシュレス化が進みつつある。以前の紙幣一新のように経済効果があるかどうかは定かではない。ここのところを財務省は計算したのだろう。

 だが安倍政権はそんな財務省の懸念をよそに、新紙幣の発行を発表した。政権維持のためにお札を利用したのである。当然、経済効果も狙っているはずだ。
新紙幣の“顔”について、沙鴎一歩はどうこう言うつもりはない。ただ言いたいのは、安倍首相や麻生氏は、なぜこの時期に新紙幣を発表したのか、ということだ。

渋沢栄一は、得た富を独り占めせず社会に戻した
 4月10日付の東京新聞の社説は1万円札に選ばれた渋沢栄一を評価する。
「渋沢は大正時代に著した『論語と算盤』を中心に、人格を磨きつつ利益優先にならずに経済の道を歩むべきだと提唱し続けた」

「正しい経済発展には高い倫理意識と利益追求の両立が必要との主張だ。さらに富は独占せず国全体が豊かになるよう使うべきで、権謀術数を用いた経済活動に対しては強く批判をしている」

 なるほど朝日新聞や毎日新聞と並んで、いやそれ以上に安倍政権に批判的な東京新聞の社説が、ここまで新しい“お札の顔”を褒めることに驚かされる。
さらに「得た富を独り占めせず社会に戻す。渋沢は主張を実行した。同時に、資本が暴走した果てに起きる埋めがたい格差を予測し、その怖さを後世の人々に訴えていたともいえるだろう」と続ける。

この東京社説を書いた論説委員は、ずいぶんと渋沢栄一が好きなようだ。ただ、東京社説はこうも指摘している。

「一部の圧倒的な勝者と膨大な敗者の存在」という課題
  「政府は新紙幣の理由について『偽造防止』としている。しかし、新元号発表とタイミングがほぼ同じだ。もし気分一新という意味合いがあるのなら単なる政治利用という批判も出るだろう」
 沙鴎一歩も「安倍政権の政治利用」という考えを抱いた。渋沢栄一を評価する東京社説は最後に主張する。

 「渋沢の人生は、資本主義が常に内包している『一部の圧倒的な勝者と膨大な敗者の存在』という課題に、資本側から挑み続けたといえよう」
「今、問われているのも強すぎる資本が起こすゆがみである。渋沢の教えを改めて思い起こし、ゆがみの是正に生かせないだろうか」

 安倍政権が決めた渋沢栄一を逆に使って、アベノミクスが生んだ格差を批判し、安倍政権をいさめる。ときの権力を監視し、批判する。社会の公器と言われてきた新聞の社説は、こうでなくてはならない。

わざわざ「令和6年」と元号で書く産経らしさ
「新たに迎える令和の世を表象するように、国民の気分を一新させる全面的な変更となる」 冒頭部分からこう書くのは、4月10日付の産経新聞の社説(主張)である。

 産経社説は読売新聞の社説ほどではないが、安倍政権を擁護する主張が多い。この社説でも「令和の世の表象」「気分の一新」と指摘しているが、やはり安倍政権の思惑はその辺にあると思えてならない。

 産経社説は「新紙幣は令和6(2024)年度上期から発行される。その前後には関連需要を創出する経済効果も期待できよう。政府・日銀は混乱なく新紙幣が浸透するよう、準備に万全を尽くしてほしい」と書く。

 わざわざ「令和6年」と元号で書き、財務省が懸念する経済効果にまで言及するところは、産経社説らしい。見出しにも「令和」を使い、「令和の新紙幣 偽造防止へ準備を万全に」と訴える。本文では偽造防止についてこう主張する。

「政府が定期的に紙幣を切り替えるのは偽造券事件を防ぐのが最大の目的だ。新紙幣は、肖像の3D画像が回転するホログラムを採用するなどの特殊技術を施す。日本の高度な印刷技術を駆使し、卑劣な犯罪がつけいる隙のないよう工夫をこらしてほしい」

新産業育成による経済成長を重視する政府の狙い
 産経社説に言われるまでもなく、安倍政権は新紙幣の偽造防止に努めるはずだ。紙幣の偽造を防止する技術と偽造技術は絶えず、その技術を競い合っているからだ。北朝鮮など反国際社会的国家もコンピューターを使ったハイテク紙幣偽造技術の開発を進めている。警戒が必要だ。

最後に読売社説(4月10日付)を見てみよう。
「新たな時代にふさわしい通貨になるか。国民経済に良い効果を与えることを期待したい」と書き出し、見出しは「国民経済への効果期待したい」である。

その読売社説は前半でこう書く。
「1万円札の肖像には、数多くの企業設立に携わり、『日本資本主義の父』と呼ばれる実業家の渋沢栄一が選ばれた。新産業育成による経済成長を重視する政府の狙いが込められているのだろう」
「流通量が最も多い1万円札の人物が変更されるのは、1984年に福沢諭吉になって以来だ」

「トカゲの尻尾切り」を続ける安倍首相の任命責任
「経済成長を重視する政府の狙い」だと説明するが、裏を返せばそれだけ安倍政権の経済政策が上手くいっていないことの証しである。安倍政権擁護で知られる読売社説がここまで指摘するのだか、アベノミクスは失敗であり、景気は回復していないのである。

さらに読売社説は指摘する。
 「5千円札は樋口一葉から女子高等教育の先駆者として知られる津田梅子に、千円札は野口英世から細菌学者の北里柴三郎へ変わる。女性の活躍や科学技術の重要性を訴えるメッセージと言えよう」

 女性の活躍も科学技術の推進も、これからの日本の社会にとって必要不可欠なテーマである。ただ安倍政権はそれらの重要性をどこまで理解しているのだろうか。日本の国に求められる課題を見極め、そして私たち国民のために解決策を探り出し、それを実行できてこそ本物の政府と言えよう。

 一方で、安倍政権には驕りとゆるみが顕著だ。4月5日には国土交通省の塚田一郎副大臣が「忖度発言」の責任を取って辞任。4月10日には桜田義孝五輪相が、「東日本大震災の被災者の気持ちを傷つける発言をした」として辞任した。

 安倍首相の任命責任が問われる。更迭は当然だ。だがそれではトカゲの尻尾切りである。胴体から腐りきった肝をえぐり出すような大手術が必要だ。それをやってこそ、歴史に名を残す首相となり得るのだと思う。安倍首相にはその点を考えてもらいたい。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦 拝 



[2395]新元号は、ヘンだ。ダメ、こんなのは。もう西暦だけでいい。
投稿者:副島隆彦
投稿日:2019-04-02 04:54:01

副島隆彦です。 今日は、2019年4月2日です。

 私は、金融セミナーのあと、喉(のど)を痛めた。それでも本書きの仕事があったので、 組み版屋(英語では、typesetter タイプセッター)に泊まり込んで、1週間で、なんとか金融本を粗(あら)く書き上げた。そうしたら、気管支炎を通り越して、肺炎の初期症状のようになった。今も苦しい。 が、気力を振り絞って、起き上がって、以下のことを書いておかなければ、と思った。

 新元号(しんげんごう)が、「令和(れいわ)」だそうだ。何だ、このヘンな元号(日本式の年号)は。まっすぐ読むと、「上の命令をよく聞いて、下の者たち(国民、大衆)は、仲良く働け」という意味にしか、取れない。 

 もっと頭のいい専門家が、何とか知恵を絞って、皆が、納得する、年号が他に有っただろうに。「平成」は、国民が自然に受け入れた。今度のはダメだ。皆で使用を拒否すべきだ。

 さらには、もう、日本式の元号なんか要らない。廃止してしまえばいい。西暦、西洋歴だけでいい。「西暦2019年 」だけでいい。それで何の不便もない。私たちは、それで何も困らない。 公務員たちも、ヘンな制度にしがみつかないで、そうすべきだ。 今の、両方併記も新聞紙と暦だけでいい。日本国内でだけで通用する、ヘンな制度に固執(こしつ、こしゅう)するべきでない。

 私は、このあと後ろの方に、この「元号」問題についての、最新の自分の考えを書いた。そのウエブ・マガジンの文の一部を載せる。

 今の安倍政権は、皇室(今の天皇、皇后。その次の新しい天皇、皇后、そして、次男坊の家族とさえ)と、ずっと大喧嘩(おおゲンカ)をしている。 宮内庁の若手の新聞記者たちは、そのことを記事にするのに、それが、本社に上がると、必ず、各社の上の方が、その箇所は、削る。握りつぶす。

 美智子皇后は、安倍首相に向かって、「あなたたちは、憲法を改正して、また戦争をする気ですか」と、厳しく詰問したという。そのように、いろいろの方角から、漏れ伝わってくる。もう、隠し通すことは出来ない。

 だから、安倍政権は、新天皇に、こんなヘンな元号を与えた。皇室への嫌がらせだ。 そうすると、新天皇が死んだあとの諡(おくりな、諡号。しごう)は、昭和天皇、平成天皇 と同じように、令和天皇になる。これを、新天皇は嫌うだろう。 

 それなら、新天皇は、自分の呼び名を、諱( いみな。即位まえの、若い頃の俗名。英語では、true name トゥル-・ネイム) が、浩宮(ひろのみや)徳仁(なるひと)であるから、諱(いみな)をそのまま使って、徳仁(なるひと)天皇と、国民から呼ばれるようにして、死後も、これを押し通せばいい。何の不便もない。

 今上(きんじょう)天皇 という、勿体(もったい)ぶった呼び名もやめて、徳仁(なるひと)天皇で、いいではないか。英国の キング(王)・ジョン(ジョン・プランタジネット)、エリザベス1世(エリザベス・チューダー)や、ジェイムズ2世(ジェイムズ・スチュアート)、ビクトリア女王(ビクトリア・ハノーヴァー)だ。このように、王様は、そのまま名前の呼び捨てが、一番いいのだ。

今のエリザベス2世女王(相当に高齢)は、エリザベス・ウインザーだ。日本は、どうせ、英国(グレイト・ブリテン。連合王国)の真似をしています、と、世界に向かっては、言い訳するしかないのだ。昭和天皇も、外国からは、天皇ヒロヒト だった。

 反共バカ右翼の、復古主義の、「オレは、日本男児だー。 ヤマト魂(ダマシイ)だー」 と喚(わめ)く馬鹿者たちを、のさばらせる必要は無い。 ヤマトというのは、山門(やまと)の国というのが、奈良盆地の南に有ったからで、その呼び名だ。長門(ながと)の国や、鳴門(なると)の国 と同じことだ。山門 が、やまとだ。
 
 日本人が、それを、勝手に、西暦600年代に、中国の大和(だいわ)を、泥棒してきて、この山門(やまと)の呼び名として、くっつけただけだ。真実がバレてしまっている。副島隆彦は、この世で公然と通用している、大きな虚妄、虚偽、幻影 の一切を許さない。気づき次第、打ち倒してゆく。

 大和(あるいは太和 )は、ダイワ と呼んで、中国語の 「大きな平和」という意味だ。この言葉は中華帝国(歴代の中国王朝)が、好んで使ったコトバだ。英語でなら、grand peace グランド・ピースだ。 「(戦争をしないで済む)大きな平和」だ。 漢字、漢文の知識、教養は、すべて中国から来た。「日本古来の、日本独自の・・・」と、あんまりバカなことを言うな。それは、劣等感(れっとうかん。インフェリオリティ・コンプレックス)の裏返しの、ただの強がりだ。

 だから、もう、年号を私たちの生活から外してしまっていい。中国でさえ、中華民国(1912年1月1日)成立の時から、年号を消滅させた。それで少しも困らない。昭和の元号で生きて来た爺さん、婆さんは、どうせ死んでゆく。グレゴリオ暦を、天文学の最新の計測で計り直した 現在の西洋暦(キリスト生誕は、紀元前6年になっている)で十分だ。西洋暦だけで十分だ。何の問題も無い。あるなら、言ってみろ。

以下が、私が最近、3月末に書いた、文の一部だ。

(転載貼り付け始め) 

・・・日本(人)は、どうせ世界の言うこと(世界普遍価値、ワールド・ヴァリューズ)を 聞かなければいけない。しかし残りの3割は、民族固有価値(ローカル・ヴァリューズ)
だ。

 この考えからすると、日本国内だけで通用する、元号という制度も、国家体制としては、やめてしまえ、となる。もう、ここまで来たら、西洋暦だけでいい。本当に、この2つを使い分けるのは、本当に、面倒くさい。いい加減に無くして欲しい。 

何だか、最近、和号、すなわち日本式の年号(中国は元号は無くなった)を、故意に強調して、使おうとする風潮(ふうちょう)が見られる。私は、反対だ。

私は、言論人として、たくさんの文章を書いてきたが、昭和63年=平成元年=1989年を、いちいち思い出し、これに従って、変換するだけでも、大変、不便であった。

 例えば、平成25年は、西暦で何年ですか、と、言われて、即答出来る人間はあまりいないだろう。本当に迷惑した。西(洋)歴だけで、公務員の公文書もいいではないか。何か問題があるのだろうか。

 いいや、元号で、オレ様は、生きている。西暦なんか、大嫌いだ。オレは、日本男児だ、大和魂(やまとだましい)だ。ニッポン万歳、天皇陛下万歳。と言って聴かない人に、私は、何も言う気は無い。

今の天皇も、次の天皇も、「天皇陛下、バンザーイ」を、嫌う人であり、やめて下さい、と思っている。と皆さんは知っているか。そういう復古調の、保守反動の、奇妙な生き方は、皇室も厭(いや)がっているのであり、愚かである。 ザ・カルト・オブ・ヤスクニ(靖国)の集団だけが固執している。

 皇室の制度としては2019年5月から、浩宮徳仁(ひろのみやなるひと)が今上(きんじょう)天皇になる。奥様はちょっとご病気だけど雅子妃が、皇后になる。国家体制としては、これで続いて行けばいい。だが、日本は王国(キングダム)なのであって、決して帝国(エムパイア)の皇帝(エムペラー)ではない。

 日本は、世界中にまだ、50ぐらいある王国(たとえば、ヨーロッパ諸国のベルギー、スウェーデン、オランダ、スペインなど。次第に女王が多くなっている) と全く同じ、ただの王国だ。飾りの冠(かんむり)だ。王国は、帝国ではない。このことも、はっきりと、釘を刺して、繰り返し、私が、言い続けなければいけない。

 新天皇の弟の秋篠宮(あきしののみや)は立皇嗣(りっこうし)の礼(皇位継承順位1位)という特別な儀式をやるそうだ。こんなものは、天皇家の私的な儀式として、密やかにやるべきだ。そのことを、秋篠宮本人が、最近、はっきりと発言して、安倍政権を驚かせた。「必要も無い、大切な国のお金を、私の儀式の為に掛けないで下さい」と言った。極めて正しい発言だ。

 秋篠宮の長男である悠仁(ひさひと)親王が、今の皇室典範(てんぱん)(という法律)に従えば、次の次の天皇になると、安倍政権は考えている。しかし、そうはならないだ ろう。私は、皇室典範、という法律を改正して、新天皇の長女である、愛子さまが、そのあとの天皇になれば、それが、いい、と思っている。

 女性の天皇でいいのである。どうして、女の天皇だと、何が、困るのか。「男系の男子が皇統(こうとう)を継ぐ」と、皇室典範に書いている、と、頑迷な右翼と、復古主義者は、自分が、何か、素晴らしい、深い知恵のある、考えの持ち主だと、自分たちで信じているようだが、愚かである。

「絶対、男の天皇でなければいけない。女の天皇だと、日本国は、危機に陥る。女系のDNAを、男系に戻すのは大変だ」などと、憂慮する者たちは、女性差別主義者で、ある。

 女性差別は、公然たる憲法違反で(憲法24条「両性の平等」違反)ある。世界基準(ワールド・ヴァリューズ)違反である。

 世界中から来ている外国人の記者たちから見たら、「男系の男子が皇統を継ぐ」と書いてある皇室典範は、はっきりと女性差別になる。世界基準から見たら、女性、女系(じょけい)の天皇を認めない法律は、法務省の人権擁護局が、女性差別だ、と、動かなければいけない。男女平等に反している憲法違反(憲法24条、両性の平等) だ。

 このことをはっきりと、知識として知ったら、日本の女性たちの多くが、眉毛をつり上げて、怒り出すだろう。いまどきの右翼志向の、なにかあると、「オレは、日本男児 だ、ヤマト魂だ」と言わないと気が済まない、奇妙な男たちは、反省した方が良い。

 このことを、自分の周りの女たち、すなわち、母親、兄弟(姉妹)そして自分の奥さん(配偶者)に、聞いてみるといい。

 自分の偏狭なアタマが、いつまでも、通用する、と思わない方がいい。自分が、日本国民の多数派ではない、と思い知るべきだ。「女性の天皇でいい。愛子様が次の次の天皇でいい」と思っている日本国民は、多くの国民調査で、8割を越しているのだと、知るべきだ。安倍政権も、どうせ、あと2年で終わるのだ。

 このことでは、私は、「男の天皇でないと駄目」と言っている、櫻井よしこさんと激しく、議論してもいい、と考えている。私は、「女のくせに」というコトバを、わざと使ってでも、「女のくせに、女の天皇を認めない、というのは、どういうことですか」と問い質す。そして、「『北条政子』を書いた、小説家の永井路子(ながいみちこ)さんが、女性の天皇で何か、いけないの、と言っていますが、櫻井さん、どうですか」と彼女に詰問する。

 繰り返すが、秋篠宮が、昨年11月22日に公開された誕生日会見で、大嘗祭(だいじょうさい)の費用について「宗教色が強いものについて、それを国費で賄(まかな)うことが適当かどうか」と発言して、物議を醸(かも)した。代替わりの儀式は簡素にやればいい、ということだ。宮中賢所(かしこどころ)でさっさと終わりにすればいいのだ。国家体制に宗教色を出してはいけない。

 私は言論人の菅野完(すがのたもつ)君が、外国人記者クラブで会見した時の発言をネットで見て、気づいた。皇室典範(こうしつてんぱん)というのは、ただの法律だ。

 だからこれを改正すれば、女性、女系の天皇を認めることが出来る。戦前は皇室典範というのは、憲法と対等のものだった。

 明治憲法体制では、特別なものだった。何しろ明治憲法は、皇祖皇宗(こうそう)とその時の天皇との契約、という形になっていた。天皇は、憲法体制の外側にいて、憲法典の上にいた。今は、そういうことはない。天皇は、憲法の中にいて、憲法によって規制される存在だ。だから、立憲君主制(リミッテド・モナーキー)なのだ。

 いまの日本国憲法は、「世界の人々に、日本国民がお約束します。私たち日本国民は、もう戦争はしません」という内容の文章だ。世界に向かって、まるで選手宣誓のような、平和宣言をしている、おもしろい憲法だ。今の日本国憲法は、世界の人々に向かって、日本国民が代表者を立てて、約束(契約)しました、と言う形の憲法である。 

 この日本国憲法は、米軍の進駐軍の中の軍人の、ハーヴァード大学を出た法律家たちが、たった2週間で作って、「これを、お前たちの新しい憲法としなさい」と、下げ渡した憲法典だ。だから、自民党の中に長く、「押しつけ憲法だ」と主張がある。始めにこのことを言って、「自分たちの手で、憲法改正すべきだ」と動いたのは、鳩山一郎 首相(当時、1954年)だ。鳩山政権は、ものすごく国民に人気のあった政権だ。だが、アメリカが嫌って、鳩山政権を潰した。

 今回の天皇の「譲位(じょうい)」、つまり代替わりと改元に関して、私は前述した通り、元号なんか国家制度としては廃止した方がいい、という考えだ。今度の生前譲位と改元ぐらいのことで、日本に革命思想が入った、と大騒ぎする人がいる。私は、そういうのは、つまらない議論だ、と思う。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。新聞記事を一本だけ載せる。

(転載貼り付け始め)

●「新元号、各国にファクスで伝達へ 「興味ない」の見方も」

2019年3月29日 朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASM3Y5533M3YUTFK019.html

 政府は、4月1日に決まる新しい元号をその日のうちに世界の国々に知らせる 予定だ。

 平成への改元の際には英語で「the new Japanese  Era be called Heisei」(新しい日本の元号は平成と呼ばれる)と伝えたという。

 新元号発表後の1日午後、日本が国交を持つ195カ国の在日大使館や、国連、欧州連合(EU)の代表部に外務省から英語の文書でファクスを送る。外務省関係者によると、文面は未定だが、天皇陛下の退位と皇太子さまの即位 の予定のほか「5月1日以降の元号を●●とすることが決まった」などと説明する 見通し。漢字では伝えないという。海外の日本大使館にも、各国に同様の説明を するよう指示を出す。

 各国は天皇陛下の退位への関心は高いが、外交では西暦が主役で、元号には 「あまり興味がない」(外務省幹部)との見方もある。

(転載貼り付け終わり)

 諸外国は、日本独自の年号なんかに何の興味もないだってさ。当たり前だ。

副島隆彦拝 



[2394]大化けする「N国党」、胡散臭い政治団体から国政政党への飛躍(2)
投稿者:片岡裕晴
投稿日:2019-03-31 09:35:59

(2019年1月16日投稿の文章[2382]の続きです)

4月の統一地方選挙の前哨戦、台東区議会議員選挙がさる3月17日行われ、N国党公認候補者は立候補者41名、定数32名のところ18位で当選しました。新しく区議会議員となるこの人(38歳)は4年前の選挙に無所属で立候補し、この時は42位の最下位、得票数337票でしたが、今回は1656票と大きく票を伸ばしました。4年間の研鑽努力はもちろんあったでしょうが、やはり「NHKから国民を守る党」の公認候補であったことが、大きく票を伸ばした理由であることは誰もが認めるところです。


【受信料の徴収に JUSTICE はあるのか=NHK問題という政治テーマ】

2008年大阪府知事選挙に立候補し政界に躍り出た橋下徹の登場は目覚ましいものがありました。「市バス運転手の平均年収800万円問題」をはじめとする市府政改革に多くの大阪府民、特に、ろくな就職先がなく大いなる不満を抱えたロストジェネレーション世代の支持を得て旋風を巻き起こしました。

昨年12月2日に行われた学問道場の定例会で副島先生はこの現象を「下からの噴き上げる風を集めた橋下徹」と述べられていましたが、同じことが今、NHKをめぐる問題として起こりつつある。

悪の既得権益組織NHKが派生する、国民にとって鬱陶しく、迷惑で、危険でさえあるいくつかの問題として浮上し、これを黙って放置しておくにはもはや我慢の限界というところまで、増長してしまっている。この問題について以下に三つの項目に分けて述べていきます。

大事なことは「民意」なのだ。


① 第一に、「受信料」に JUSTICE(公正) はあるのかという問題。NHKは公式には全世帯の79.9%(平成29年度)が受信料を支払っていると言っている。しかし、これをまともに受け取る人は現実を知らなすぎる。実際には50%程度だろう。

深刻な問題となっているのは、各家庭を訪問し、受信料を支払えと脅すNHK集金人とのトラブルである。まるで暴力団の様な脅迫的な態度に恐れをなし、受信料を嫌々払う法律に無知で気の弱い人たちが後を絶たない。

NHK集金人の恐怖から何とか助けてほしいと願う人たちと、このような状況をおかしいと声を上げる人たちが、まずはN国党の支持者であり、「下から噴き上げる風」としての民意なのだ。(敗戦の混乱期と1950年代のNHKラジオが国民の求心力の要としての役割を果たしていた、あの素晴らしい時代を知っている人々も今の状況をおかしいと思っている)

一方、受信料を払っている人たちからも不満の声は上がっている。それは受信料を払わずにNHKを見ている人達に対する不満であり、もし仮に全員が受信料を払えば受信料は今の半分で済むと主張している。
これらの「民意」を汲んで、すべての国民が納得できる簡単な解決方法がある。
それはスクランブル放送をすることである。スカパーやWOWOWと同じように、視聴料を払ったテレビ受信機のスクランブルを解除すればいいのだ。(全てのテレビ受信機にはB-CASカードが付いており、この20桁の番号で受信機は特定される)

スカパーの視聴料と同じくNHKも受信料を払った人だけが、スクランブルを解除され観ることが出来るようにすればいいのだ。
こんな簡単な方法ですべての国民が納得できる手段があるのに、これをしたくないのは当のNHKとNHKの既得権益から利益を得ている一部の不埒者なのだ。

NHKから国民を守る党のスローガン「NHKをぶっ壊す!」とは具体的に言えば、放送法を改正しNHKにスクランブル放送を実施させることだ。

放送法が改正され、NHKがスクランブル放送をしなければならなくなると、敢えて受信料を払い、スクランブルを解除しようという国民は私の予想では3割程度になるだろう。

② 2つ目はインターネット(通信) vs.テレビ(放送)という構図である。

政府は3月5日、NHKによるテレビ番組のインターネット常時同時配信を可能にする放送法改正案を閣議決定した。今国会で成立する可能性が高く、NHKは2020年3月末までにサービスを開始することがほぼ確実となった。(この時点ではアプリが、敢えて無料でダウンロードできるだろう。そして、無料でサービスが受けられるであろう。しかしそれは巧妙な罠であることを知っておかねばならない)

また、3月12日には最高裁判所は(テレビを持っていなくても)ワンセグ携帯電話を持っていればNHKに受信料を支払えとの結論を下した。
この裁判はワンセグで受信料を払わなければならないのかということで争われていたもので、一審の地裁では、払う必要はないとの結論が出て原告が勝訴したが、NHKが上告し二審の高裁ではNHKが逆転勝訴した。このため原告が最高裁に上告したが、最高裁は上告を棄却したため、高等裁判所の判決が確定した。

この二つの事件は(あえて事件と言う)NHKがテレビ受信機だけでなく、パソコンや携帯電話でも(テレビを持っていない人からも)受信料を徴収しようという魂胆がうかがえる。

更にカーナビのワンセグでもNHKは受信料を払えという主張をしており、一つの事例では自宅の車庫では電波が届かずテレビが映らないにもかかわらず、「電波が届くところまで車を走らせれば映るでしょ」とNHKは無茶苦茶な主張をしている。そもそも車を運転しながらテレビを見ることは道路交通法に違反のはずだが、この裁判もNHKが負けることはないだろうとの予測が強い。

この三つの事例を冷静に観察すると、NHKの悪足掻きの構図が透けて見えてくる。NHKはかなり焦っている。

国民がテレビ離れを始め、ネットに集まり始めたから。
そればかりではない。急速に普及したスマートフォンは、どこかで火事が起こったり、事故や事件が起こったり、何か楽しいイヴェント行われている現場に偶然居合わせた一般の人々が、「にわかカメラマンやビデオ撮影者」に変身し、すぐさま映像をネットにアップロードする。

その上、現場中継を行い、「にわかリポーター」として現場の詳しい状況をリアルタイムで知らせてくれる。その機動性や即時性は巨大な組織とプロの人材をたくさん抱えている放送局でさえ後れを取っている。

地球上に何億人といる「にわかカメラマン」や「にわかリポーター」の頂点にいる人達の水準は非常に高い。
この中から既存の巨大放送局に対抗して小さな「放送局」を始めている人たちがいる。テクノロジーの進歩と圧倒的な人数という広いすそ野が巨大放送局を打ち負かしつつある。

「通信」と「放送」の勝負は先が見えている。

だからNHKは大いに焦って、公共放送から「公共メディア」へ変身しようと悪足掻きしている。  だが、・・・間に合うのかな?


③ 3つ目の問題はNHKの報道姿勢である。余りにも安倍政権寄りの報道姿勢であり、政治的中立性を損なった偏った報道をし、国民にとって必要なニュースを意図して報道しない。
これに対しては、まともな思考の出来る人々からの批判が根強くあり、加えてNHK職員の不祥事、事件の多さに反発して、受信料の支払いを拒否する人たちが多く存在する。この人たちは①の人たちとは意識や立場が異なっているものの、NHKに受信料を支払いたくない、NHKの受信料には JUSTICE はないと思う点で共通する。

N国党は③の集団とは距離を置いているものの、国政政党に成長し、放送法を改正する段階では③の人たちをも吸収して「国民政党」に発展するだろうと私は予測している。更に、NHKがぶっ壊れた暁には、党名から「NHK」を削除して「国民を守る党」へ名称が変更されるであろう。


1950年代にはNHKの集金人は制服をちゃんと着用し、公共放送の意義(国家や企業のお金ではなく、国民のささやかな受信料に依って放送する意味)を丁寧に説く伝道者として全国の家々を回っていたのだが、今ではカツアゲをする街のチンピラに成り下がっている。

これに対応するように「NHKから国民を守る党」の政治家やその支持者が街頭やYouTube動画を通して、熱烈な伝道者となり、アンチNHKの活動を行っている。

4月の統一地方選挙では、N国党は50名近くの公認候補者を立てている。更に、7月の参議院議員選挙では公職選挙法で政党要件を満たす10名の候補者を立て、有効投票数の2%以上の獲得を目指し、国政政党への飛躍を実現するであろう。


2019年3月31日投稿



[2393]お笑い芸人の「福島は安全!」本
投稿者:1722 加藤
投稿日:2019-03-20 21:13:19

副島先生が投稿したばかりで恐縮です。邪魔であれば削除してください。

お笑い芸人のカンニング竹山が出版した福島本『福島のことなんて、誰もしらねぇじゃねえかよ!』を書店で見付けて、購入しました。
https://www.amazon.co.jp/%
E7%A6%8F%E5%B3%B6%E3%81%AE%E3%81%93
%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%93%E3%81%A
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3%81%98%E3%82%83%E3%81%AD%E3%81%88%
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長い講釈は控えます。私もめくった程度ですが、宜しければ一度ご覧ください。



[2392]このあと、世界で次々と 何が起きるか。私が予言します。
投稿者:副島隆彦
投稿日:2019-03-20 10:41:59

副島隆彦です。 今日は、2019年3月20日(水)です。

嵐の前の静けさ である。 今は、世界中が静まりかえっている。もうすぐ何かが大きく起きそうだ。

 世界の金融・経済では、トランプ大統領が、FRBパウエル議長を、脅(おど)し上げて、言い放った、「金利を上げるな-」、「金融緩和を再開せよ」が、効いた。

 1月30日から、世界は、「利上げせず」に大きく変った。ヨーロッパも利上げをやめた。パウエルが、泣きそうな顔で、自分たちのこれまでの大方針を、ボッキリ自分たちで折って、トランプ独裁政治に屈服した。日本では、日銀黒田の「マイナス金利政策の続行」だ。

今、アメリカで論争の的になっている、ふたりの若い女

 下院議員(ニューヨーク州 第14区 ブロンクス区)に当選した。アレクサンドリア・オカシオ=コルテス(29歳)AOC(エイ・オウ・シー)と略称で通用する、今、アメリカで一番、人気の 若い女。両親はプエルトリコ出身。なつかしの映画「ウエストサイド・ストーリー」を思い出させる人だ。貧困層の味方。


ニューヨーク州立大学 ステファニー・ケルトン教授(49歳) 貧困層の味方。原理的(パレオ、paleo- ペイリオウ の ケインジアン)

 今、脚光を浴びているこの2人の女たちについて、私は、今度の金融セミナーで解説する。

 こうなると、金融緩和(きんゆうかんわ、easying money イージーイング・マネー )すなわち、ジャブジャブ・マネーの再開だ。 世界は、こっちに大きく舵を切った。このように大きく、大きく分かることが大事だ。そのために、副島隆彦の学問道場は有る。

 それで、この先、世界はどうなるのか? この話を、分かり易(やす)く、分かり易く、世界一、分かり易くやりますから、私の金融セミナーに来て下さい。 4日後の今度の日曜日です。

「副島隆彦(そえじまたかひこ)の“予言者”金融セミナー 第17回」

*会場:イイノホール&カンファレンスセンター 
 東京都 千代田区 内幸町2-1-1
*日時:2019年3月24日(日)
 開場・受付/11:00~ 終了/17:30 (予定)
*受講料:15,000円(税込)/指定席

以下の ネットの「こくちーず」の申し込み画面 ↓↓↓ を 開いて申し込んで下さい。 
https://kokucheese.com/event/index/558149/

副島隆彦です。 もうすぐ 何かが起きる。その効果とか、副作用とかが出る、というような生やさしいものではない。

 それよりも、もっと大きな世界変動 が、私たちに襲いかかってくる。 私は、それを、じぃーっと、静かに、自分の生来の運命としての 予言者の頭 (人々に予兆を伝える能力)で、受け留めて、沈思黙考している。じっとして、自分の頭で、あらゆる事態の予兆を 感じ取っている。

ちょっとぐらいの、辺境国での銃乱射事件やサイクロンや、ハリケーンの被害ぐらいでは、世界は動じない。 

 中東では、シリアの、イラク国境とのデリゾールDejr Ezzor 県のバグーズBaghouz 市 で、 3月初めから、IS「イスラム国」の最後の拠点での、クルド人部隊による最後の掃討戦(そうとうせん)があった。後方からの米空軍による最後の支援の爆撃も行われた。

 3月13日には、 ISとその家族たち3万人が投降して、戦闘が、数日前に終わった。丸8年の戦争だった。 2011年3月15日に始まった。2014年6月10日に、イラクのモスルに、ISが、突如出現してから、やがて5年になる。

 ISの幹部たちで、ここから逃げた者たちは、米軍の中の、ISを作って育てた、ヨルダンの砂漠の秘密米軍基地(空港を持つ)に逃げ込んで、再び、匿(かくま)われたようだ。

 このように、中東派遣の米軍は、クルド人部隊(YPJの女性部隊もいる)をずっと支援して育ててきた、正義の米軍 と、 ISを、育ててきた、邪悪の米軍(CIAのスペシャル・フォーシズ、特殊部隊)の2つがいる。

北朝鮮はこれからどう動くか。 アメリカ(トランプ)との米朝交渉(2月28日)に失敗したあと、北朝鮮(金正恩)が、核実験と核ミサイル実験を再開しそうだ、という記事が、3月に入って出るようになった。すると3月5日から、日本の防衛産業(軍需銘柄)の 主要な会社の株式が、急に上がり始めた。

例えば、 ① 細谷火工(ほそやかこう)は、3月4日まで、ずっと750円だったのが、3月6日から、1125円に跳ね上がった。 ② 豊和(ほうわ)工業 900円 → 1140円
③ 重松(しげまつ) 650円 → 780円  ④ 石川製作所 1200円 → 2055円
のように。 北朝鮮が、1万キロ以上飛ぶICBM(長距離核弾頭弾道ミサイル)の実験を、やりそうになったら、その時は、極東米軍が本気で動き出す。この動きを、私たちは注視すべきだ。 

 金融・経済の 場面で、3月初めから、大きな 論争が起きている。その内容は、うしろの方に載せる。記事の見出しだけを、ここに挙げておく。ものすごく重要な、時代の大きな転換点に出現した論争だ。 

アメリカで始まったばかりの論争は、 「経済学者たちがこれまで唱えてきた、金融路論(マネタリー・セオリー)は、全部、ゴミ(garbage ガーベッジ) だ 」の記事の見出しを載せます。


1. 「 ブラックロックCEO、現代金融理論を支持せず-「くず」と一蹴 」

BlackRock CEO Fink Says Modern Monetary Theory Is ‘Garbage’  
2019年3/8(金)  ブルームバーグ

2. 「 「財政赤字は悪くない」、大統領選にらみ米国で経済学論争 」
2019年3/8(金) ロイター

3.  「 「現代金融理論」、にわかに脚光 - 米財政赤字拡大や「AOC」効果で」
MMT Bursts From Obscurity Helped by Trump Deficits, ‘AOC 
2019年3/13(水)  ブルームバーグ

4.  「 マイナス金利は経済冷やす? 功罪論争、日銀に影響も 」
2019/3/16  日経新聞 

副島隆彦です。  世界は、「行くも地獄、退(ひ)くも地獄」になってきた。
こうなったら、貧乏人(最低限度の低所得者層)のすべての国民に、 月10万円(欧米でなら、月1000ドル、月800ユーロ) を、政府が、配れ。それが、正義だ。

 政府 と中央銀行 が、どこまでも、どれだけでも、果てしなく、大(だい)借金(すなわち 更なる巨額財政赤字の積み上げ、更なる日銀引き受け)を抱えても、もう、構わない、ヤレ、ヤレ、ガンガンとどこまでもやれ。 という経済理論が、公然と主張されている。

 これは、左翼の経済学の理論である。 アメリカ民主党の左派 (若いAOC女史 )が、旗を振っている。もう、社会主義(ソシアリズム)肯定の、大合唱だ。ジャブジャブ・マネーを、もっとやれ、もっとやれ、貧困層を助けろ、の 叫び声だ。これが、アメリカの ニューヨークから、今、巻き起こっている。

 それに対して、共和党のトランプ大統領 は、「それは間違いだ。左派、左翼の理論に屈服した民主党め」と、批判している。 が、トランプは、自分が、温厚な従来型の、「借金はイカン。政府の借金もイカン。赤字経営はイカン。

 人間は、皆、自分の収入の範囲で、切り詰めて生活しなくてはいけない」 と、 財政赤字反対 の 敬虔(けいけん)な伝統保守の おやじの思想で、反撃している、ように見えて、これは、偽善だ。

トランプは、20歳代の若い頃は、NY民主党であり、体に民主党リベラルの匂いが染みついている男だ。そして、今、トランプは、「22兆ドル(2400兆円)の政府財政赤字を抱えた政権の責任者」という重荷(おもに)を、自分で背負っている。自分が大借金の責任者なのだ。 副島隆彦は、本当は、その3倍の70兆ドル(8000兆円)有るんだろ、と自分の本で、書き続けてきた。

 トランプ自身が、「そんな借金(巨額の財政赤字)なんか、オレは、恐くないぞ。オレは、大借金を抱えながら、ずっと経営者をやってきた。伸(の)るか、反(そ)るか、の大バクチの 危険を一杯抱えながら、高層商業ビル土建屋、都市開発デベロッパーとして生き延びてきた。こんな借金ぐらいで、オレはへこたれないぞー」と、こういう 男なのだ。

 だから、貧乏国民も喰わせろ、よりも、 株価をつり上げて、401Kで、株の値上がりと配当で、年金暮らしをしている、中産階級(ミドルクラス)の保守的なアメリカの老人たちの機嫌取りをやりながら、自分への支持を宛てにして、「パウエル。金利を上げるな。挙げなくても、何とか、加熱させた景気のまま、なんとか、アメリカはやって行けるゾ。オレが、なんとか、景気を保(も)たせてみせる。お前ら、見ていろ」 という感じだ。これが今のアメリカ政治だ。

 ちなみに、ジャブジャブ・マネー というコトバは、私、副島隆彦が作ったコトバだ。だから、副島隆彦のオリジナル(創作)である。 

 それは、もう17年前に遡(さかのぼ)る。 2002年8月に、当時の速水優(はやみまさる)日銀総裁が、「ゼロ金利政策をやめる。金利を付ける」と宣言した。そして、実施した。

 ところが、アメリカの強い圧力が掛かって、この日銀の悲願であった「ゼロ金利からの脱出。金融市場に金利を付ける」は、挫折、撤回させられた。この時に、速水総裁(日銀創立以来の三井ロスチャイルドの日銀の生え抜き ) は、テレビで、無念そうに、歯を噛みしめながら、言った。「今、市場にジャブジャブというおカネ(過剰流動性)は流れている。これを何とか吸い上げて、正常に戻さなければいけない」と、言った。

 このときの、速水総裁 が言った、「ジャブジャブというおカネ」というコトバが生まれた。そのあと、このコトバを、「ジャブジャブ・マネー」に造語したのは、私、副島隆彦だ。

 そして、私の本の中で、使い始めた。今では、新聞記者や、若手のエコノミスト、経済学者たちが、思わず、咄嗟(とっさ)に、このジャブジャブ・マネーを使うようになった。私は、それを凝視してチェックしている。ジャブジャブ・マネー(別名、金融緩和、緩和マネー)には、このような歴史があるのだ。 

 だから、トランプは、自分が、「このまま、突っ込めー。このまま、行くしかないのだ。金利を上げるな。FRBの政府借金の引き受け=米国債買い取り、買い上げの、金融緩和(イージング・マネー)も再開して、やり続けろ。 それ以外に、手はないのだろ。

 だったら、それをやれ。責任は、オレが取る。オレが、体を張って、大統領としての権限で、この、ジャブジャブ・マネー、ユルユル・パンツのまま、突っ走ってやる。

 金融引き締め (金融でのタカ派政策。健全な財政運営を求める。市場にユルユル・パンツの博奕ガネを持たせない) なんかやるな。いいんだ、このままのユルユル・パンツで。カネ、ちょっとぐらい 後(うし)ろ暗い連中の、危険な投資でもいいいから、そのための資金を借りやすくしたままにしろ。 景気を崩すな。 

 このまま、金融市場に、バクチ用の危険なカネが、溢(あふ)れまくって、それで、この先、金融市場が、どういう危険な大爆発をするか、までは、オレも知らないが。それでも、このまま、突っ込め。 オレに付いてこい。まだまだ、大丈夫だ」 と、 トランプは、大号令を出している。

これが、今のアメリカであり、それに引きづられてゆく世界だ。

 そのあと、どうなるのか? だから、それは、私が、最新刊で書いた「 国家分裂( divided デヴァイデッド)するアメリカ政治 七顛八倒(しちてんばっとう)」(2019年2月刊、秀和システム)だ。 アメリカは、ゆくゆく、国家分裂するのだ。

あのソビエト連邦が、1991年12月に消滅したとき( 今からもう 28年前だ)に、4分裂したのと全く同じように。まずバルト3国が、瞬間で離れた。そして、ウクライナが離れた。そして、中央アジア5カ国のイスラム諸国が分離独立した。だから、アメリカ合衆国も分裂するのだ。

そして、あとに ただのロシア、ロシア共和国が、ポツンと残った。人口はたったの 1億五千万人に 減っていた。 それと、似たようなことが、やがて起こる。 アメリカは、10年後には、3分裂する。 まさか、そんな。と 思う人は、それでいいから。副島隆彦の話、予言、ホラ話に、驚いているのなら、この本を買って読みなさい。

だから、貧乏国民を助けろ。ベイシック・インカムで、一人毎月10万円を政府が出せ、という政策議論と、トランプが、「オレが何とかするが、それでも、ジャブジャブ・マネー(緩和マネー)を出し続けろ。税金ではもうこれ以上取れないのだ。 

 誰も今以上、税金を払う奴はいない。 それなら、政府と中央銀行FRB が、どこまででも、借金を増やしてゆくしか、他にないじゃないか。おれは、それで構(かま)わない」と、トランプは、ふてぶてしく居直ってる。  

つまり、 (1)
アメリカの左翼経済学者(ケインズ左派の伝統を正しく、復活させている)と、(2) トランプ たち  「このまま、金融緩和で突っ込め。引き締めなんかするな」が、やろうとしている方向は、同じだ。大きくは、なんの変わりもない。それなのに、それを、金融、経済の新しい論争として、上品に説明しているだけだ。 主張と結論は、一致している。それが、今の、米、欧、日の 3大先進国地域の現状、現実だ。  

このトランプの動きに、世界中の 既成勢力(きせいせいりょく)の、陰に隠れている支配者たち(ヨーロッパ貴族たち、ユダヤ人財閥たち、悪質な官僚たち)は、青ざめ始めている。もし、財政危機と、金融市場の崩壊による 大混乱、大恐慌が起きたら、自分たちが隠し持っている富(とみ)も、奪い取られてしまうのではないか、と脅え始めている。

私、副島隆彦の結論も、「行くところまで、行け。世界の破局まで。大恐慌か、大戦争か、の人類にとっての 必定(ひつじょう)に道を、突き進んでゆけ」というものだ。

その時に、私は、私の考えに、真剣に耳を傾けて、注意深く、用心深く、生きる真に賢い人々にだけ、救いの助言をする。そのために、以下の金融セミナーを開く。あと4日後の、3月24日である。時間と金(かね)のある人は、どうぞ来て下さい。

当日券もあります。直接、来ていただいて当日払いでもいいです。ただし、入場の際の受付が込みあいますので、 以下の 申し込みの サイトで、自分の名前だけは、登録して置いて下さい。

「副島隆彦(そえじまたかひこ)の“予言者”金融セミナー 第17回」

*会場:イイノホール&カンファレンスセンター 
東京都 千代田区 内幸町2-1-1
*日時:2019年3月24日(日)
 開場・受付/11:00~ 終了/17:30 (予定)
*受講料:15,000円(税込)/指定席

以下の ネットの「こくちーず」の申し込み画面 ↓↓↓ を 開いて申し込んで下さい。 
https://kokucheese.com/event/index/558149/

副島隆彦です。 それでは、最後に、前の方に載せた、今、始まったばかりの、アメリカでの、「(経済学者たちがこれまで教えてきたきた、金融路論(マネタリー・セオリー)は、全部、ゴミ(garbage ガーベッジ) だ」 の記事を2本だけ、載せます。

(転載貼り付け始め)

〇 ブラックロックCEO、現代金融理論を支持せず-「くず」と一蹴
BlackRock CEO Fink Says Modern Monetary Theory Is ‘Garbage’  

2019年3/8(金)  ブルームバーグ)

米資産運用会社ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は「現代金融理論(MMT)」を支持しない考えを示した。

フィンク氏は7日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、MMTは「くず」だと一蹴。「財政赤字は非常に重要な問題だと私は確信している。財政赤字は金利をずっと高く、持続不可能な水準に押し上げる可能性があると私は強く信じている」と述べた。

MMTを支持するエコノミストらは、米国は借り入れが自国通貨建てであることから、紙幣を印刷して借金を賄うことができ、破綻はあり得ないと主張する。アレクサンドリア・オカシオコルテス氏ら当選1期目の民主党議員らが、グリーン・ニューディールや国民皆保険など社会政策の原資の1つとして支持に回っている。

米議会予算局(CBO)によると、米財政赤字は数年以内に1兆ドルを突破するとみられている。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は先週、MMTを「誤り」だと指摘。サマーズ元財務長官やノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン氏も批判している。

一方で否定的に見ていない人がいることも事実だ。パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の元チーフエコノミスト、ポール・マカリー氏は、自身は「正真正銘のMMT支持者ではない」ものの、強い共感を覚えると述べている。

フィンク氏は、「MMTは財政赤字が害をもたらし多過ぎると分かるまで、借り入れを続けられるという理論だ。親である私からすれば、子どもの素行が悪くてもずっとただそれを見ているだけで、手が付けられなくなるまで放っておくことと同じだ。良いアプローチではないと思う」と述べた。


〇 アングル:「財政赤字は悪くない」、大統領選にらみ米国で経済学論争

2019年3月6日  ワシントン、ロイター  -

 3月6日、ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン氏とローレンス・サマーズ元米財務長官は過去3週間、ツイッターやテレビ、新聞のコラム欄を活用して、ニューヨーク州立大学のステファニー・ケルトン教授(写真)に反論を重ねてきた。提供写真(2019年 ロイター) Howard Schneider

[ワシントン 3月6日 ロイター] - ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン氏とローレンス・サマーズ元米財務長官は過去3週間、ツイッターやテレビ、新聞のコラム欄を活用して、ニューヨーク州立大学のステファニー・ケルトン教授に反論を重ねてきた。

 ケルトン教授は、政府予算や財政赤字は完全雇用やインフレを実現するために積極利用すべしという「現代金融理論(MMT)」の強固な提唱者で、2016年の前回大統領選ではバーニー・サンダース上院議員の顧問を務めた。

 ケルトン氏の主張に対し、クルーグマン氏は「支離滅裂」と一蹴し、サマーズ氏はワシントン・ポストのコラムで新たな「ブードゥー経済学(魔術のようで理論的に怪しいとの意味)だ」と批判した。

 サマーズ氏はCNBCテレビで「全ての米国人が支持するはずの考えを1つ挙げるなら、それは算術の法則だ」とも発言。これに対してケルトン氏は5日、ツイッターに「この論争では負ける気がしない」と投稿するなど事態は白熱化している。

 一連のやり取りは単にソーシャルメディア(SNS)上での余興やゲームだとやり過ごすこともできる。だがこれは野党・民主党内で大統領選候補の指名をにらんで強まってきている基本的な議論を反映している面もあり、その点を軽視することはできない。

 具体的には左派を中心に提唱されている国民皆医療保険や温暖化対策の1つである「グリーン・ニューディール」の財源を、どうやって確保するかという問題だ。いずれも大統領選に向けた候補指名争いの主要な論点として浮上。早くもトランプ大統領からは民主党は「社会主義」を受け入れている証拠だと攻撃を浴びている。

 米国政府が抱える債務は22兆ドルに膨らみ、義務的経費や利払いなどで慢性的な財政赤字が生まれている状況を踏まえ、あらゆる政治グループに属する経済学者と米連邦準備理事会(FRB)の専門家は、財政は既に持続不可能な経路をたどっているので、この先は慎重な運営が求められると警鐘を鳴らす。

 こうした中で、ケルトン氏の理論を用いれば、米国の債務や財政赤字の活用法、またFRBの果たす役割に関する見方はがらりと変わってくる。つまり民主党の大統領候補指名レースに参加している人々が論じているような政策の実現を後押ししてくれる。

 これほどの発想転換は、平時なら思いもよらないだろう。しかし2007-09年の金融危機から10年が経過し、サマーズ氏や国際通貨基金(IMF)の元チーフエコノミスト、オリビエ・ブランチャード氏らいわゆる主流派の経済学者ですら、政府の財政政策運営について再考を迫られている。

 なぜならFRBによる大規模な債券買い入れや大型減税を実施しているのに物価や金利が跳ね上がらない局面では、もっと借金をして生産的な公共事業に投資しても安心だろう、という意見が一般的になってきたからだ。

 オバマ前政権で大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を務めたジェーソン・ファーマン氏は5日、前政権は野心的な公共事業を策定したものの、それでも政府債務の対国内総生産(GDP)比を一定に保つか、下げるのが得策だと考えていた。ところが今では多くの人から、なぜ対GDP比を低くしなければならないか質問を受け、比率を抑えるべきだという経済的な確信が揺らいできたという。

結局のところ、ファーマン氏もブランチャード氏も、コストに見合うメリットがあるプロジェクトへの支出を米国は敬遠すべきでないという見解を持つようになっている。特にブランチャード氏は、地球環境を救うために債務が膨らませるのは「名案だ」と話す。当然支出に限度はあるが、債務の利払い費用の伸びを経済成長ペースが上回る限り、借金を継続できそうだ。

 ケルトン氏に至っては、政府ができるし、やるべきだと考える範囲はもっと広く、債券市場や外国為替市場が許さないことを地球を救う支出を抑制する理由に挙げるのは、かなり筋が悪いと主張する。同氏は大統領選出馬を決めたどの人物ともまだ連携していないが、求職者全てに政府が仕事を保証するなどの一部のアイデアは、カマラ・ハリス上院議員(カリフォルニア州選出)などと共通している。

 またケルトン氏は、米国の通貨発行権を完全雇用や温暖化対策の財源確保などの実現に活用すべきだと論じている、ただパウエルFRB議長は先週の下院証言でこうした考えを全否定し、サマーズ氏らは他国で物価高騰や通貨危機を招くといった副作用があったと指摘した。

 とはいえMMTは批判的な立場の人々が積極的に反論せざるを得ないほど波紋を広げているのは間違いない。

 オバマ前政権のCEAスタッフだったベッツィ・スティーブンソン氏はツイッターでMMTについて「右も左もない。普通の人々が興奮が冷めた時点で代償を支払うような魔法の考えだけが存在している」と投稿した。


〇 「現代金融理論」、にわかに脚光-米財政赤字拡大や「AOC」効果で

MMT Bursts From Obscurity Helped by Trump Deficits, ‘AOC

2019年3/13(水)  ブルームバーグ

過去30年ほどを振り返ると、「現代金融理論(MMT)」について無名のブロガーがあしざまに言うことはしばしばあった。だが、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長やブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)といった人物が話題にすることはなかった。

MMTを発展させた経済学者は学会でもインターネット上でもおおむね非主流派として活動してきた。しかし今や、彼らの考えはにわかに脚光を浴びている。ウォール街の大物や政策当局の重鎮がMMTについて意見することのない日はほぼ皆無で、否定的な見解が示されるのが通常だが、支持が寄せられるケースもある。

何年も無視されてきたMMTが、なぜ今になって突如、米国の経済論議の焦点となったかを巡っては当然、疑問が生じる。次に幾つか考えられる答えを挙げてみる。

すでに赤字
 MMTの論旨は、自国通貨を持つ政府の支出余地は一般的に想定されるよりも大きく、全てを税金で賄う必要はないというものだ。この見解によれば、米国はいかなる債務返済に必要な貨幣も創出できるため、デフォルト(債務不履行)に追い込まれるリスクはゼロということになる。

 米国はすでに過去10年間にわたり公的債務を積み上げていることから、こうした主張にあまり異論はないかもしれない。公的債務は当初、グレートリセッションへの極めて正攻法的な取り組みとして、金融危機対応の中で急増した。ところが現在では、すでに拡大局面にある景気をさらに加速させるために財政刺激策が講じられ、その規模は1960年代以来の大きさだ。

 このため、MMTの提唱者はこの理論について、いつの日にか採用されるかもしれない政策パッケージと見なすべきではないと指摘する。むしろ、どのような手段が政府に利用可能かを理解するための枠組みのようなものだとされる。しかも、それらの手段の一部はすでに活用されている。

市場は気にせず
 「財政赤字は金利をずっと高く押し上げるだろう」。こう主張するブラックロックのフィンクCEOはMMTを「くず」と一蹴した。

 市場の地合いは急変する可能性があるが、投資家は今のところ財政赤字の規模を不安視していない。米国の財政赤字はすでに国内総生産(GDP)比4%を上回っている。それでも米政府が実施する国債入札で、30年債の落札利回りは3%程度にとどまっている。赤字の危険性を巡る警告には事欠かないものの、市場はそれに同調する様子がない。

低インフレ
 米国の失業率は過去最低水準にあり、本来なら物価高をもたらしているはずだが、現実はそうなっていない。
 この結果、25年前には自明と受け止められていた考えにエコノミストらは自信を失いつつある。そうした中で、他の先進国に比べ米国で一段と極端な所得格差の拡大や、国民皆保険というセーフティーネットの欠如といった21世紀型の懸案に対処することに重点を置く枠組みが新たに求められるようになった。

トランプ効果
 政治的には、MMTの提唱者は左派寄りの傾向があるが、右派・左派いずれの政権でも自分たちの理論を応用することは可能だと主張する。そして、トランプ大統領が財政政策のアプローチで法人減税や国防費拡大などの経済目標にまず優先的に取り組み、財政収支の影響への心配は二の次としている様子に、MMTの提唱者がひそかに称賛を表すこともときどきある。
 
 ホワイトハウスのクドロー国家経済会議(NEC)委員長は10日、「優れた成長政策においては、必ずしも財政赤字を気にする必要はないと思う」と話した。

AOC効果
 米国の政治にMMTを持ち込んだのはバーニー・サンダース上院議員だ。しかし、サンダース議員がMMTをはっきりと支持したことはない。

 支持を明確にしたのはサンダース議員の選挙運動に参加したこともあるニューヨーク州選出の新人議員で、AOCの頭文字で知られるアレクサンドリア・オカシオコルテス氏だ。オカシオコルテス氏はMMTについて、「会話でもっと盛り上げる」べきだとし、議会がその「財政権」を動員するよう呼び掛けている。経済・政治課題についてのアイデア表明の場である同氏のソーシャルメディアは何百万人ものフォロワーを誇る。

日本も大幅赤字
 MMTの措置を本格的に活用したとほぼ言える国は日本だろう。日本では20年前に金利がゼロに達し、日本銀行が一部ファイナンスしている公的債務残高はGDPの約2.5倍の規模にある。赤字続きでもインフレ高進はなく、債券市場からの資金逃避の動きもない。

主流派も動く
 米国トップの大学の著名エコノミストは一斉にMMTを批判している。ハーバード大学教授で元財務長官のラリー・サマーズ氏は「重層的な誤り」があると論評。

 ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン氏や国際通貨基金(IMF)のチーフエコノミストを務めたオリビエ・ブランシャール氏もMMT攻撃に加わった。と同時にこうした著名人らから、公的債務懸念は行き過ぎだとして赤字拡大の支出に好意的な姿勢が見られるのも最近は多くなってきた。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝  



[2391]来たる3月24日の 私の金融セミナー に来て下さい。
投稿者:副島隆彦
投稿日:2019-03-13 08:12:34

副島隆彦です。今日は、2019年3月13日(水)です。

再度のお知らせです。 私の金融セミナー(講演会)が 東京の都心で有ります。 

来たる3月24日(日)の 午前11時から夕方までです。場所は、日比谷公園 の隣の、イイノ海運が持っているホールです。
私が、一所懸命、5時間 話します。有料です。金融、経済のこれからの動きを聴きたい人は、来て下さい。まだ席は空いています。

「副島隆彦(そえじまたかひこ)の“予言者”金融セミナー 第17回」
*会場:イイノホール&カンファレンスセンター 東京都 千代田区 内幸町2-1-1
*日時:2019年3月24日(日)
 開場・受付/11:00~ 終了/17:30 (予定)
*受講料:15,000円(税込)/指定席

以下の ネットの「こくちーず」の申し込み画面 ↓↓↓ を 開いて申し込んで下さい。 
https://kokucheese.com/event/index/558149/

副島隆彦です。 この日、私が何を話すかを、少しだけ表題だけ列記してみます。

1.ジェローム・パウエルFRB議長は、トランプ大統領から、脅し上げられて、公然と、クビを切るぞ、とまで言われて、それで、トランプに屈服した。FRBは、大方針を転換した。政策金利を上げない(1月30日)、資産縮小(保有米国債の売却)もしない(2月20日)で、完全に、QT(量的引き締め)を放棄した。

 それで株価は世界中で上向いている。 こういうことをすると、一体、どこに市場の歪(ゆが)みが現れて、どういう危機が次に出現するか。  パウエルがなぜ、泣きそうになりながら、政策転換したか?

2.“トランプ独裁”が起きていて、株式よりも、これからは、債券(クレジット。ボンド、ファンドなど)の仕組み債が、爆発する危険が増大している。 この「株式から 債券へ」の金融危機の、増幅された方向性を警告しながら、説明する。

3. HFT(エイチ・エフ・ティ 超高速度 ロボット取引 ) が、再び、引き起こすであろう、フラッシュ・クラシュ(瞬間的な大暴落)の恐怖。この動きを東証や金融庁の幹部たちが、さらに、アメリカ追随で、脳をやられたまま、推進している。これからの金融市場の絶望的な行方。

 「市場再編」をかけ声にして、東証JPXは、一部上場企業を今の2100社から、半分以下に減らそうとしている。  クレジット・デリバティブ(金融派生商品。仕組み債)をさらに簡単に作れるようにして、日本人の投資家たちを、地獄に送り込む。なぜ、日本の市場管理者たちはここまで、アホになれるのか。

4.日銀・黒田の 異次元緩和(いじげんかんわ、2013年3月から)は、大失敗した。あれから丸6年
 が経(た)った。別名がアベノミクスである。それを推進した、旗振り人の  リフレ=インタゲ=インフレ目標値政策 の 経済学者(エコノミスト)たちは、全員、崖から落ちた。岩田規久男(いわたきくお。日銀副総裁を2018年3月に去った)以下50人ぐらいの、それなりに有名だった経済学者たちである。彼らは学者としての命を失った。もう社会の表面(テレビとか審議会の委員)に出てこれない。みんな大きくは、シカゴ学派マネタリストの囚われ人たちだった。

 ここには、ニュー・ケインジアンと呼ばれる、ケインズ思想の裏切り者たちも含まれる。ただし別格であり頭目の 伊藤隆敏(いとうたかとし)と竹中平蔵だけは、愚劣にも今も生き延びている。 

 マネタリストの創立者 アーヴィング・フィッシャーの方程式 MV=PQは、 ただの呪文であり、お経だ。アインシュタインの E=Mcの2乗 と 同じで、この世の 何の真実でもない。

 マネーサプライ(日銀の国債の買い入れで作った)をいくら増やしても、マネーストック(実質のおカネ)は、全く増えなかった。景気は回復しなかった。インフレ目標値 は、達成されず、リフレ理論は、全面的に破綻した。

 残りの、リフレ派の突撃隊、決死隊は誰か。インパール作戦、レイテ沖海戦の死地に向かう。日銀・黒田は、6年前に、私、副島隆彦が、予言したごとく山本五十六・連合艦隊司令長官だ。彼は、一体、いつ、ブーゲンビル島(ソロモン群島)に向けて出発するのか。

 それでも、まだジャブジャブマネー政策(金融緩和)を続けるしかない。この人たちは、自分の信念であったリフレ理論が大失敗して崩壊したあと、他に、何をすることがあるのか? 彼らを名指しで叩く。
 
5.日銀の金融政策(マネタリー・ポリシー)の破綻の危機は、どうせ、各所に現れる。
 それは、金融市場のどういう場面か。だから、「これからは株式から 危険な麻薬の債券(ボロくず債券)へ」なのである。世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーターの主宰者レイ・ダリオの、 ” Big Debt Crises ” 「ビッグ・デット・クライシーズ」の恐ろしい予言を分かりやすく解説する。

6.だから、どうせ “実物資産(タンジブル・アセット)の王者”である金(きん、ゴールド)が上がり始めた。金を買い増すべきだ。 その経路を説明、指図する。

7.米朝(べいちょう)の「核兵器撤去のための」会談(2月27,8日)が交渉決裂で 終わった。このことについても、新たな最新の発見を解説する。

8.アメリカのGAFA(ガーファ。 グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)は、ピークアウトした。時価総額1兆ドル(110兆円)を越したとき、運命の時が来た。これからGAFAの凋落、衰退が始まる。この動きに連れられて、日本のソフトバンク(孫正義)の苦境も起きる。どこが、彼らの没落の正念場になるか、を ズバリと予言する。

9.中国の華為(ホアウェイ)科学 Huawei の女副社長の逮捕は、最先端の軍事技術の中国への移転阻止という国防マターであるが、それでも、アップルの売り上げをホアウェイ(ファーウエイ)が、追い抜いたことに、アメリカは、本気で危機を感じたのだ。

10。テスラ・モーターのイーロン・マスクのEV(イー・ヴゥイ。電気自動車)の上海工場の稼働が、中国によるマスクの救命と取り込みである。中国の王岐山(おうきざん)戦略の強さを、アメリカは思い知るべきだ。 トヨタとパナソニック、GSユアサたちは、テスラの子会社となって、EV市場で生き残る。GMは? 今や、EVの生産高の世界一は、中国である。

11.カルロス・ゴーンの逮捕は、フランスのルノーとシトロエン、プジョーの合併を促した。イタリア・フィアットが、クライスラーを。 フォードは、ドイツVW(フォルクスワーゲン・グループ)の傘下に入った。 

 この大きな世界自動車再編劇の一部として、カルロス・ゴーン事件を見るべきだ。“天下の三菱グループ”が、三菱自動車を、守ろうとする。

 原発とガスタービン(発電産業)の雄、GE(ジーイー。10年前は、世界最大企業だった)の崩壊、瓦解、に対して、日本は、日立=三菱重工=東芝の 民族資本連合で、原発でも生き残る。

 だが、「原発と新幹線(高速鉄道)を 中国包囲網=隠された大東亜共栄圏の復活、として推進した」谷内正太郎(やちしょうたろう)と安倍晋三首相の、国策民営(こくさくみんえい)戦略は、すべて、失敗した。 

12.GPIF(政府の年金運用 会社)で、年末に、15兆円の損失が出たことで、何人も死人が出ている。 日銀ETFでも、そろそろ損が出る。「こんな、役人の商法なんか、するんじゃなかった。

 国民の年金が、さらに減るばっかりだ」と、呻(うめ)いているのは、金融工学(ファイナンシャル・エンジニアリング。ファイナンス学 )という宗教に狂った本人たち自身だ。

13.これらの他に、今の世界の政治の動きと関連させて、金融・経済の最先端の課題を分かり易く説明する。

講演会の詳細は、次の通りです。 多数、ご参加下さい。

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「副島隆彦(そえじまたかひこ)の“予言者”金融セミナー 第17回」
*会場:イイノホール&カンファレンスセンター 東京都 千代田区 内幸町2-1-1
*日時:2019年3月24日(日)
 開場・受付/11:00~ 終了/17:30 (予定)
*受講料:15,000円(税込)/指定席

申し込み  →  https://kokucheese.com/event/index/558149/

副島隆彦拝 



[2390]2月28日の米朝会談(トランプ・金正恩)の決裂、もの別れ にについて。
投稿者:副島隆彦
投稿日:2019-03-12 16:04:43

副島隆彦です。今日は、2019年3月12日(火)です。

 まず、私の新刊本 が、今日のぼやきで宣伝されています。読みに行ってください。
今、ネットで見たら、アマゾン(私の大嫌いな。しかし、みんなここの書評子(しょひょうし。ブック・レヴュアー)に頼る。他の楽天とかの民族資本が、この技術を真似して追いかけることが出来なかったから)の「国際・外交関係」のジャンルの「アメリカ」でベストセラーで1位になっていた。
「政治入門」でも4位だ。

 この本の書名は、「国家分裂(デヴァイデッド)するアメリカ政治 七顛八倒(しちてんばっとう)」(秀和システム)です。ここで、私は、次のように書いた。「アメリカ合衆国 は10年後に、3つの国に国家分裂する。 まさかそんな、有りえない。と思う人は、それはそれでいいですから、話(はなし)半分として私のこの本を読んでください」 と 書いた。興味のある人は、買って読んでください。

国家分裂するアメリカ政治 七顚八倒

 さて、私は、先週2月27、28日の 「米朝(べいちょう)会談は 決裂した」について、書くと言った。そのままにしてあった。他の仕事をしていたからだ。それでも、気になっていたので遅ればせながら、今から会談への私の評価、判断、印象深かったことを書いておかなければいけない。


左側の3人のニンマリした顔に注目。2日目から金正恩を嵌(はめ)る計画だ。ボルトンが突如、参加した。人数が合わない。奥のニック・マルバニー新首席補佐官は気づいていない。その手前は、通訳の女性。

 「米朝のトランプ・金正恩(キム・ジョンウン)会談、2月28日は、もの別れに終わった。合意に達しなかった」。合意文書も交わさなかった。予定していたセレモニーは何も行われなかった。そのあとの記者会見は、トランプ大統領がひとりで、やや、もの悲しそうにやった。

 金正恩は、怒り心頭に発した感じで、顔を真っ赤にして、椅子を蹴って立ち上がったかどうかは、分からないが、その場を去った。 彼が外の車の中で、顔を真っ赤にしている写真だけは、ベトナムのハノイの会場を離れる唯一の写真として、報じられた。相当に深刻な感じで、北朝鮮に帰っていった。「自分はトランプに、まんまと騙された。大恥を掻かされた」と、苦しそうに歯噛(が)みしながら帰って行った。

 2月28日の、会談の会場近くにいた記者による、真迫(しんぱく)の報道記事の良いものが有ったので、それは最後の方に載せる。

 会談決裂のあと、金正恩の特別列車は、中国大陸を北上して、また3日掛けて北朝鮮に帰った。帰りには、北京に寄っただろうが、習近平(しゅうきんぺい)には会えなかった。会ってもらえなかった。中国は、冷ややかに、「会談が失敗したのは、自分の責任だから、自分で対処しなさい」という態度だ。

 中国は、国際社会(即ち今は、The UN ザ・ユーエヌ 諸国連合 )の決めた、「核兵器を廃棄して、世界の言うことに従いなさい。5大国(ファイヴ・パーマネント・メンバーズ。常任理事国)以外は、核兵器は持ってはいけない、という世界体制に従いなさい」という態度である。

 会談決裂(2月28日)から12日経(た)った今日(3月12日)の時点で、私、副島隆彦が書けることを書いておかなければいけない。

 以下の新聞記事が、一番、正確でよい。3月5日の韓国の「中央日報」紙のものだ。これをしっかり、じっくり読むことが、米朝会談の真実をもっともよく知ることが出来る。これ以上の良質の 公開情報の新聞記事は、私の知る限り他になかった。

 たった今、私が、知った、3月11日のジョン・ボルトン安全保障担当補佐官へのABCのインタヴューでは、「その後、北朝鮮との連絡は途絶えている」である。

(転載貼り付け始め)

「 米国が発見し北朝鮮が驚いた新たな核施設の場所は「分江(プンガン)」」

2019年3/5(火)  中央日報 


 北朝鮮の新たな核施設と疑われる場所

 ドナルド・トランプ米大統領が、先月28日(現地時間)、米朝首脳会談の決裂後に非核化対象に指定した寧辺(ヨンビョン)核施設以外の「それ以上」は、分江(プンガン)地区の地下高濃縮ウラン(HEU)施設だ、と会談に精通する複数の消息筋が3月4日に伝えた。

 分江(プンガン)地区は寧辺核施設に隣接している。トランプ大統領は当時記者会見で「我々はそれ(寧辺核施設)以上をしなければならなかった」とし、「皆さんが話したり書いたりしていないものの中に我々が発見したものがある」と公開した。トランプ大統領は「彼ら(北朝鮮側)は我々がそれを知っていたため驚いたようだった」とも明らかにした。

 複数の消息筋はこれについて「 首脳会談の2日目(先月28日)の会談で、北朝鮮側が寧辺(ヨンビョン)地区を廃棄すると言うと、米国側は 寧辺以外に追加核施設1カ所の追加を求めた」とし、 「この1カ所が分江(プンガン)地区の核施設で、米国側はこれを非核化対象に含めるように要求した」と明らかにした。

李容浩(イ・ヨンホ)北朝鮮外相は、会談決裂後の3月1日深夜の記者会見で「米国は寧辺以外にもう1カ所(非核化)しなければならないと最後まで主張した」と明らかにした。この「1カ所」というのも分江(プンガン)地区だというのが消息筋の説明だ。

 当初トランプ大統領が明らかにした「寧辺以外の核施設」をめぐり米国メディアが報道した平壌(ピョンヤン)近隣のカンソン発電所の核施設という予測があった。しかし 消息筋によると問題の「寧辺他(ほか)核施設」は、過去にメディアで公開されていない施設だ。

 消息筋らは「米情報当局は長い間北朝鮮の核活動を追跡してきたものと把握している」とし、「分江(プンガン)地区は既存の寧辺(ヨンビョン)核団地の北西側に位置し、北朝鮮は外部から探知されるのを憂慮し、その地域の地下にHEU工場を作ったものと把握している」と説明した。

 消息筋によると分江(プンガン)地区は、寧辺核団地に隣接しているため「寧辺(ヨンビョン)団地をなくす」 という北朝鮮側の提案に対し、米国は「分江も含まなければならない」と見なした。

 一方、北朝鮮は、寧辺核施設と分江地区は隣接しているが実際は分離されているため米国の要求を受け入れた場合「寧辺地区廃棄」に限定した自分たちの戦略が揺らぐと判断したものと予測される。北朝鮮と米国が寧辺核施設についての定義から違ったという評価が出る理由だ。

 分江(プンガン)地区内の地下核施設が、地上に露出しているどの建物とつながっているのかは確認されていない。しかし、消息筋は「この施設は2010年にジークフリード・ヘッカー博士(スタンフォード大学国際安保協力センター所長)に北朝鮮が公開した施設よりはるかに大きい規模だと判断している」とし、「ヘッカー博士が確認したHEU施設より古いが地下にあるため米国当局の確認が遅れたものと理解している」と付け加えた。

 ヘッカー博士は、寧辺(ヨンビョン)核団地内を流れる九龍江(クリョンガン)の南側にあるHEU施設を視察し、約2000台の遠心分離機が稼動中であるものと推定した。遠心分離機は特殊製作したアルミニウムの筒の中にウランを入れ、高速で回転させて濃縮する装置だ。韓米情報当局は方川地区施設には1万個以上の遠心分離機が稼動中と見ている。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。この記事をしっかり読むことで、私たちは、一番正確に会談決裂の理由と経緯(いきさつ)を知ることができる。これ以上のものは、すべて推測、推察、あるいは伝聞である。

他の報道が、首都平壌(ピョンヤン)郊外の「カンソン核濃縮施設」をアメリカ側は 廃棄に加えよ、と執拗に付け加えよ、と要求したのでなくて、「東倉里(トンシャンリ)の隣の分河(プンガン)の核施設」を廃棄に加えよ、だったのだ。

 私は、以上の記事の内容を下敷き、前提として、これから、次のように「2.28米朝会談の決裂」について評論する。

まず、アメリカの態度は、「金正恩を 押さえ込め」である。この35歳(1984年生まれ説に拠れば)の北朝鮮の独裁者の若者を、何が何でも、大きく押さえ込め、である。

上に載せた一枚の28日の会談開始の際の写真に、すべての真実が、描かれている。

 この会談の写真の、一番手前のボルトン補佐官 と ポンペイオ国務長官と、その向こうのトランプ大統領の満面に笑みを讃えた、と書けば、立派だが、本当は、ニターと、この3人は笑っている。示し合わせたように嗤(わら)っている。向こう側に座っている金正恩に、敬意を払って、穏(おだ)やかに、生産的に会談を進めよう、という感じの笑顔ではない。

 この顔は、初(はじ)めから、相手を舐(な)めてかかって、「この若造に、私たちの言うことを聞かせるように、上手に、話を持ってゆこう。柔らかく押さえ込もう。そして、何とか、折り合いを付けて、会談を成功させよう」という、感じではない。



初めから、トランプたちは、金正恩を厳しく追い詰める、ということをしていない。だが、折り合いを付けて妥協する、というのでもない。では何なのか? 初めからトランプは、合意文書を交わそうとしていない。しかし交渉の決裂を最初から予想したものでもない。

 トランプは、昨年の 6月12日の シンガポールでの米朝会談。本当は、その前夜に密かに、2人は、マリーナ・ベイ・サンズ・ホテルの カジノの最高級の部屋で、持ち主のシェルドン・アデルソン=サンズ・グループ、カジノ王= の案内で初対面して話している。

トランプは、「私の言うことを聞いたら、お前もな、元山(ウオンサン)に、こんな立派なカジノ場を開いて、北朝鮮を繁栄した豊かな国にすることが出来るんだぞ」と誑(たら)しこんだ。

 だが、昨6月12日の米朝会談は、アメリカ国内では、「北朝鮮に弱腰に対応した、平和路線の、曖昧な緊張緩和だけだった」と酷評された。北の ICBM = 核ミサイルがアメリカ本土まで1万キロ飛んで来ないようにしただけの、アメリカが大きく譲歩しただけの協定だ、と 批判された。

それで、トランプたちは、今度は、国内で弱虫(よわむし。ウインピ-)呼ばわりされないように、強い態度に出た、という ポーズを 北朝鮮(金正恩)に対して取らなければいけなない、という判断になった。

 だが交渉を決裂させてはいけない。金正恩を本気で怒らせてはいけない。「金正恩に核実験と核ミサイルの発射実験の再開だけは、させないようにする。それをやられたら私たちの負けだ。押さえ込み戦略の大失敗になる。決定的に追い詰めたらいけない」という、最低限度の柔らかい態度を、この3人組(トランプ、ポンペイオ、ボルトン)は事前に合意、確認したろう。あとは、「やってみなければ、分からない」だ。

 このあとは、私は、アメリカ人というものの行動様式から判断して、次のように計画、計略しただろうと考えた。「この若者のデブを、どこまで押して押して、どこまで苦しめたら、こいつがどこの時点で、怒りだして席を立つか、を見てみよう」と決めた。

 これは、実験だ。実験は、エクスペリメント experiment という。アメリカ人は、ヨーロッパから渡ってきた近代人(モダーン・マン)たちだから、徹底した実験と観察(オブザベイション) の精神を持っている。 やってみなければ分からない。ベンジャミン・フランクリがやった、雨の日の、雷(かみなり )の中に凧を(たこ)を飛ばして、稲妻(いなづま)を呼び寄せて、雷(サンダー)の稲妻(ライトニング)の正体が電気だ、と突き止めた。あの実験の精神だ。

 だから、どこで金正恩が怒りだして、あるいは、「自分はアメリカにからかわれている」と自覚して、席を立つかを、限度まで試してみた。そうしたら、本当に、金正恩たちは、「ここまでが自分たちの譲歩の限度だ」「他に密かに隠し持っているICBMまで、全部リストにして渡せ、という要求は、あんまりで、相互譲歩に当たらない」と、席を蹴って会場から出た。

 こうなると、3人組は、少年のように、互いに顔を見合わせて、「やってしまったなあ。本当に、こいつ、席を立ったよ」と、互いに唖然としたはずだ。

だから、アメリカ国内の評価、評論では、「トランプの負けだ」というリベラル派の外交専門家からの批判の論評が現れた。それでも、トランプは、金正恩を、決定的には追い詰めなかった。ここが、トランプのやり口の常套手段であり、確信点だ。 相手を土壇場の最後まで追い詰めてはいけない。

相手の逃げ場を塞(ふさ)いではいけない。そうしないと相手は死に物狂いになって、反撃してくる。

 それは、トランプが、大型商業ビルと歓楽用の高層ビルをたくさん建設し経営してきた商売人としての、苦労の人生哲学だ。仕事の出来ない役員(幹部社員)のクビを切るときには、柔らかく脅しながら、相手を追い詰めないように気を配り、最後の温情を示しながら追い出さないと、あとで相手がどういう仕返しをしてくるか分からない。同業者や契約相手に対してもそうだ。自分が刺される、撃たれることもある、という切実な人生経験から出ている。

だから、ここで、トランプは、交渉決裂ではない、会談は決裂したが、相手を逃げられなくした上で、もう一度、話し合いが出来る、という戦略(ストラテジー)を採用した。

 ここで大事なことは、日本人は、ディール( deal )と ネゴシエイション (negotiation )という コトバの違いが、分かっていない、ということだ。

 アメリカと北朝鮮にディールは成立しているのだ。今も「北朝鮮が核兵器を廃棄するか、しないか」のディールの中にいる。しかし、ネゴシエイションとしては、今回、壊れて、失敗してもの別れに終わった。 

 ディールと ネゴシエイションの 違いが分かっている日本人は、あまりいない。このことを、私は、自分のまわりの人たちに質問して、確かめて来た。どうも分かっていないようだ。 佐藤優氏にも、この違いを一年ぐらい前に北方領土問題で、会ったときに教えた。

 デイール も ネゴ(シエイション)も、すでに日本語になっている。カタカナ、外来語として、私たちは、使っている。だから問題なのだ。この違いを知らないのだ。

 ディールは、「大きな枠組みでの取引、交渉ごと、話し合い」だ。それに対して、ネゴシエイト negotiate する、ネゴする、だって、「交渉する、話し合う、折衝、談判する」と和英辞典に載っている。それで区別が付かない。同じことじゃないか、となる。その程度の理解を皆している。

 ディール ( deal ) は、敵対しあわずに、相手と話し合う、交渉することが決まったこと意味する。 だから大きな枠での取引、交渉に入ったことを意味する。そこには信頼関係が生まれる。信頼関係が無ければ、取引、交渉は出来ない。

 そして、その上で、ネゴ(シエイト)する。ネゴシエイションは、この大きな取引、交渉(ディール)の中で、値段を決め、お互いの取り分を決め、自分の利益を確保し、自分が譲歩して、相手の分け前を認めて、時には、出血サービスで、自分が痛い思いをして、相手の取り分を多くする、ということだ。 これが、ネゴシエイションだ。 

だから、英文の例文で示すと、  
 I ‘ d like to make a deal with you . 「私は、あなたと取引をしたい」

と、deal を 初対面での、取引、交渉ごとの相手への持ちかけるときに使う。
 「 make a (good ) deal with 人 」という使い方が基本だ。これで、取引、交渉 が始まる。

そして、このあと、ネゴシエイション が始まる。昨年に続く2回目である米朝会談(トランプ・金正恩会談)は、このネゴシエイションである。すでにディールは、昨年の6月12日に成立している。そして、まだ壊れていない。

だから、ネゴ(シエイト)するの例文は、

The Union negotiated with the employers about wages . 「ザ・ユニオン・ネゴシエイテッド・ウイズ・ジ・エンプロイヤーズ・アバウト・ウェイジズ」 で、 「組合は、経営側と賃金のことで交渉、折衝をした」 となる。
 ここでは、今年、値上げする賃金(月収)の金額が具体的に提示され、それぞれの職場階級での待遇とかもはっきり 決めなければいけない。これがネゴシエイションだ。

 ネゴシエイト negotiate の特徴的な使い方は、さらに次の例文だ。
The car could not negotiate the steep hill . 「ザ・カー・クドント・ネゴシエイト・ザ・ステイープ・ヒル」 「車は険しい坂を越えることが出来なかった」 だ。このネゴシエイトは、「どうにかこうにか努力して、あれこれ動かしてみて、上手くゆかせる」という意味がある。

 今度の2月28日は、このネゴシエイションの失敗だ。そして、「取引は成立した。話し合いは成功した 」 It’ s a good deal. 「イッツ・ア・グッド・ディール」  = We ‘ve got a deal 「ウイブ・ゴット・ア・ディール」 とはならなかった。

 ネゴシエイトは、あれこれの条件を細かく折衝(せっしょう)して取り決める、という意味だ。 だから、取引、話し合い、交渉ごと と言っても、このように、ディール(大きく話し合いの信頼関係にあること)と その上での、ネゴ(その中味を細かく決める)とは、違うのだ。私たち日本人は、そろそろこの違いをはっきりと知るべきだ。 どっちも、取引、駆け引き、交渉ごとで、一緒じゃないか、と、粗雑に考えない方がいい。

 だから、トランプにとっては、「とにかく、金正恩を押さえ込め。爆発させるな。上から、ぎゅっとアメリカの力で押えて、じわじわとでいいから、言うことを聞かせろ」となる。

 中国は、ここでは、知らん顔をする。自分たちが、北朝鮮を大きく背後から操(あやつ)って、いいように、アメリカに嗾(けしか)けている、と、世界から思われるのは困る。中国にとっても、北朝鮮の核兵器は、自分たちにも飛んでくる、危険な飛び道具なのだ。

 だから、トランプは、このあとも、ずっと、だらだら、じわじわと北朝鮮を、経済制裁(エコノミック・サンクション。封鎖。貿易の禁輸。エンバーゴー )で苦しめ続けて、北朝鮮の国民を苦しめ続ける策に出た。予定通りとも言える。アメリカ(トランプ)は、自分たちのところまで核ミサイルが飛んで来さえしなければ、それでいいのだ。 韓国と北朝鮮が、同じ民族として、どんどん38度線(サーティエイト・パラレル)の軍事境界線を実質的に無化して、南北の経済繁栄を模索しても、構わないから、このままの制裁を続ける。

 唯一、トランプにとっての リスクは、 北朝鮮(金正恩たち指導部)が、激しく怒って、激発することだ。それは、核実験と核ミサイルの発射実験だ。 次は、1万3000キロ 飛ぶ 「火星15号」の実験だ、と言われている。弾道ミサイルが1万キロ以上飛べば、それは、ICBMであり、確実にアメリカ本土に到達する。

 こんどの米朝交渉のもの別れ、決裂(だから、ネゴシエイションの失敗)で、安倍政権は、万々歳で、大喜びだった、と伝わっている。 なぜなら、米朝が、「北朝鮮は、7000キロ以上飛ぶICBMだけを廃棄して、それ以外の中距離の弾道ミサイルの保有を認める」などどいうことで、ディールが大きく成立していたら。

 日本の保守勢力は、真っ青になっていただろうからだ。日本とか中国に届くミサイルは、構わない、となったら、それこそ、日本の安全保障が、根底から危機に瀕する、と、保守派の人たちは、“大人(おとな)ちゃん”ぶって考える。

 だから、このあと、北朝鮮が、長距離の核ミサイルの実験をするようだと、これは、大きな交渉(ディール)そのものの失敗、破壊 となる。その時は、トランプ政権は、追い詰められる。1万キロ飛ぶ核ミサイルが、米本土を襲う、ということが想定されるようになるとアメリカ国内が大騒ぎになる。

 だが、トランプは、「いや、まだ、北朝鮮との ディール(交渉、話し合い、信頼関係)は成立している。壊れていない。大丈夫だ」 と、考えている。トランプというのは、こういう男なのだ。駆け引き と 交渉ごとの天才であり、海千山千の 不動産業界を、渡り歩いてきて一代で富を築いた男だ。

 だから、駆け引き、取引となると、あの 赤い唇をベロリと舌で舐める、ヘビかトカゲのような仕草で生きて来た。 有名な言葉がある。NYの不動産業界の大物の長老の男が言った。「トランプは、私たちと契約して、そして契約内容に細かい細工がしてあって、そして私たちから全てを奪い取っていったよ」というものだ。

 トランプは、極度に慎重で注意深い男で、罠に掛からない。かつ頭の回転が恐ろしく速い。とても名うての弁護士たちでも適(かなわ)わない。こういう男を指導者にしている国は、強い。ロシアのプーチンも恐ろしいぐらいに頭がいい男だ。きっと中国の習近平もそうなのだ。 大国の指導者、というのは、自ずと、小国の指導者とは格(かく)が違う。

 だからトランプは、「まだ、大丈夫だ。話し合い(ネゴシエイション)は、これからだ。ただし、相手が、激発して、核ミサイルの実験をするようだと、話し合い(ディール)そのものが壊れてしまうかもな」 と、考えている。これが、トランプだ。

 そして、トランプは、ディール(話し合い、交渉)がたとえ壊れても、それでも、構わない。その時は、また、別の手を考えて、金正恩(35歳)を押さえ込もう、とするだろう。

もし、金正恩が、追い詰められて、ミサイル実験を行っても、トランプは、「それならそれで、やり方は、あるよ。それなら核とミサイルの開発拠点に米軍が爆撃して破壊する、こともあり得る」と、判断する。ここでもトランプは追い詰められない。しかし、それは、大きな戦争(ラージ・ウォー large war )ではない。

 アメリカを守るための限定的な小さな戦争(スモール・ウォ-)だ、と、トランプは、言い訳して、アメリカ国民を説得できる。アメリカ国民を少しぐらい脅かして、恐怖にたたき込むことも統治(とうち)としては、必要なことだ、とトランプは考えている。

 私たち日本人は、この北朝鮮の核兵器 を巡る アメリカとの 交渉、話し合いの流れを、ぼーっと見ているしかない。しかし、よけない心配をする必要は無い。どうせ、このまま、世界は続いてゆくのだ。平和がなによりだ。戦争に巻き込まれないようにすることが何よりだ。そのために私たちは、単純ではない、深く深く考えて、練り込まれた知恵を働かせなければいけない。私たちは、もう、二度とアメリカに騙されたらいけないのだ。

副島隆彦拝 

(以下に、あとあとの為に、一本だけ、出来の良い、当日の現場からの報告記事 を載せる)

〇 「 米朝首脳、「特別な関係」では克服できない決裂の裏側 」

Josh Smith ハノイ 2月28日 ロイター

トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長がベトナムで開いた2回目の首脳会談では、結局、限定的な合意にすら達することができなかった。今後に進展があるかどうかは、昨年以降停滞気味の事務レベル協議にかかっている。

 首脳会談が突如決裂したことは両国の溝がいかに深いかを物語っている、と専門家は話す。会談直前にあわてて行われた交渉で積み残された対立点は、いくらトランプ氏と正恩氏の個人的な親密さがあったとしても克服できなかったことも浮き彫りになった。

 トランプ氏は首脳会談に先立って、北朝鮮が早期に核兵器の全面的な廃棄に同意するとの期待を持つべきでないとくぎを刺した。ただ、政府関係者は、朝鮮戦争の終戦宣言や北朝鮮の寧辺にある主要核開発施設の閉鎖、あるいは相互連絡事務所の設置などいくつかの合意はあり得ると示唆。

 ホワイトハウスも両首脳が合意文書に署名するとの見通しを示し、少なくとも昨年のシンガポールにおける首脳会談で了解し合った目標の確認はできるとの期待が広がっていた。 ところが署名式典やワーキングランチは土壇場で中止となってしまった。

米シンクタンクの軍備管理協会(ACA)のエグゼクティブディレクター、ダリル・キンボール氏は「ハノイ会談は意味のある結果を生み出さなかっただけでなく、トランプ氏と専門チームはシンガポールで掲げた高らかな目標に向かって少しでも進むという面でこの7カ月を無駄にしてしまった」と述べた。

トランプ氏は、正恩氏が部分的な非核化と引き換えに制裁の全面解除を望んだため、合意できなかったと説明した。

<特別な関係>  国際社会では首脳同士が会談する場合、事務方が細かい懸案を全て詰めた後で開催されるケースが多いが、今回の米朝首脳会談はそれができなかった。

ポンペオ米国務長官は「北朝鮮のような国と交渉する際には、最上位の指導者しか重要な決定ができないことがままある」とハノイから帰国する機上で記者団に打ち明けた。

 今回の結果について楽観派は、トランプ氏が両国は交渉を続けると主張したのは以前の威嚇と緊張の関係にすぐ戻ることはない証拠だとみる。逆に悲観派は、トランプ氏の外交は北朝鮮への圧力を弱めるにすぎない一種の政治ショーに基づいていることが証明されたとみている。

 ただ大半の専門家の意見が一致しているのは、首脳会談が進展なく終わったことで、トランプ氏は今後正恩氏との「特別な関係」に頼って交渉を進めていくのが適切だと訴えるのが難しくなるという点だ。

 非政府組織(NGO)である国際危機グループ(ICG)のシニアアドバイザー、クリストファー・グリーン氏は「トップダウン型交渉(の妥当性)が少なくとも当面かなり痛手を受けることになる。トランプ氏は乏しくなった政治資源を新たな首脳会談に使えない。だから次の進展は事務レベルによってもたらされる」と説明した。

<擦り合わせ作業>  昨年のシンガポールの首脳会談後、米国の事務方は北朝鮮の担当者に会うことすらままならない場面もあり、交渉が急ピッチで実施されたのはハノイ会談の直前になってからだった。

 米民主党のエドワード・マーキー上院議員は28日、ツイッターに「ハノイ会談前に事務レベル協議が足りなかったことで実りのある合意のチャンスが損なわれた」と批判した。

 米国アジアソサエティ政策研究所(ASPI)のバイスプレジデントでオバマ前大統領に外交問題を助言していたダニエル・ラッセル氏は、「双方の溝を埋めて選択肢を検討するための懸命な外交努力がなされていなかった」以上、両首脳が合意できなかったのは何ら驚くに当たらないと指摘。現時点で北朝鮮側にトランプ氏と直接ではなく米国の事務方と早急に話し合うよう説得するのは骨が折れるだろうと付け加えた。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝 






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